新サイトでの後期研修卒業に向けて

皆さんこんにちわ!
後期研修医3年目 小西です。

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現在、札幌市にある栄町ファミリークリニックで家庭医療後期研修3年目を行っています。


いよいよ、後期研修プログラムも残すところ1ヶ月となりました!
津軽海峡を渡って、はるばる北海道に家庭医療を学びに来て、はや5年!
いろいろ濃かった研修生活を振り返っています。

今回は、H.22年4月に開設された栄町ファミリーで、開設初年度ならではの学びがあったので、
特に、日本プライマリ・ケア連合学会から後期研修中での学びとして指定されている
「組織・制度・運営に関する能力」
について、この1年を振り返りながら共有できればと思います。

①「禁煙外来」導入に関わるプロジェクト
ここでは、
    ○立ち上げ準備に必要なスタッフの招集

    ○適当な仕事の分担

    ○保険適応で行うための施設基準の把握と準備

    ○役所への手続き

    ○仕事を期日までに、もれなく全体を把握しながら終わらせるための「フィッシュボーンダイアグラム」の使用
    ここでは多くのスタッフに協力頂き、特に医事科には手続きに関していろいろ教えて頂き感謝しています。


②訪問診療導入に関わるプロジェクト
ここでは、

    ○訪問診療導入の流れ(電話受け付け・判定会議など)

    ○初期電話対応での情報収集シート

    ○契約に関わる重要書類

    ○訪問看護師・ケアマネなどと、メールでの連絡体制の構築
    ここでは、他サイトですでに出来上がっているものを参考にさせていただき、栄町ファミリークリニックにフィット
させるような形にしました。知的財産の共有は素晴らしいですね!下半期では木田医師がさらに発展改良してグレードアップしています!


③「特定健診」導入に関わるプロジェクト
ここでは、

    ○電子カルテの設定

    ○役所への手続き
    
○マニュアル作成

    ○スタッフ教育
    じつは、これが一番手こずりました。役所手続きが難解で。また、眼科健診は当院でできないため、他医療機関と契約を結ぶなど。。。プロジェクト委員会を作り、5回ほど会議を行い各スタッフに協力いただき、無事導入できました。実はこのとき、院長から「交渉術」を少し学んだりして。
    例えば、

       ○こちらからの情報は小出しにする。

       ○なるべく先方の情報を聞き出す。

       ○こちら側の「ゆずれない」ラインを明確に持っておく。

       ○カードの切り方   など。

     ちょっとフェローシップ的?要素の学びがあり、対外的にも使ってみました。


④「診療所の月間キャンペーン」に関わるプロジェクト
毎月キャンペーンを実施し、診療を強化しようとするものです。
ポスター掲示やパンフレット作成など行い、患者さんに下記のようなことを周知し強化しました。
    具体的には

     禁煙強化月間

     インフルエンザ予防接種強化月間

     胃カメラ強化月間

     ピロリ菌検診強化月間

     ニューモバックス強化月間

     肝炎ウイルスチェック強化月間    など
キャンペーンを行うことで、患者さんへの情報提供やスタッフの意識付けにもなり、良い経験でした。


⑤「待ち時間対策」

   やはり待ち時間の苦情は多いもの。

   少しでも患者さんのストレスを軽減するために次のような対策を行いました。

    ○看護師の問診から診察まで時間が空く場合、中待合ではなくTVが見える待合室で待機していただく。

    ○処置で時間がかかる場合、「~~医師は処置中ですばらくお待ちいただきます」の掲示を行う。

    ○予約制導入(これは院長の仕事でした)

患者さんをお待たせしないよう努力していますが、やはり混みあう時間帯や家庭医療独特な外来(面接が長い患者さん・外科処置を行う患者さんがいる)のために、どうしてもお待たせすることがあります。
 
これからも良い対策を考え、患者さんにご迷惑がかからない様努力してまいります。    

⑥お看取りに関するパンフレット作成

   はじめて本格的な冊子のパンフレット作成を行いました。

   お看取りという現場では、御家族や付き添いの方には、不安や心配が付きものです。

   少しでもそれらを和らげるよう、情報提供を行い、患者さん・関わる人が穏やかな最期の時を一緒に迎えられるよう
配慮と工夫をしました。少しでも今後役立てて頂ければと思います。


徐々に、リーダーシップをとりながらプロジェクトを進めていく方法が分かり、後半になるほどスムーズにいくようになりました。
1年という短い期間ではありましたが、多くのプロジェクトに関わることで、プロジェクトだけでなく組織に対する帰属意識も強くなりました。
今後、医師としてだけでなく、組織社会で活躍するためにも、良い学びになりました。

最後にすべてにおいて、指導医である松田院長がリードしていただき、無事進めることができました。
良い学びの機会を与えて頂き、本当に感謝しています。
まだまだ未熟で学ぶべきことが多くありますが、ひとまず卒業に向けてラストスパートをかけたいと思います。
では、また。

「本輪西ファミリークリニックの目指す医療」を考えてみました!

皆さまこんにちは!本輪西の佐藤です。

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本日、スタッフと2チームに分かれてKJ法で、「本輪西ファミリークリニックの目指す医療」を

考えてみました。どちらのチームも活発な意見の元、素晴らしい発表でした。

今後も、よりよい診療所を目指して、スタッフと一体となって取り組んでいきたいな~と力が湧いたひと時でした。

以下の写真はDチームの発表内容です。

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On site FaMReF(札幌会場)参加者募集!

事務局の中田です。

今日は来月3月5日(土)、6日(日)に開催される、On site FaMReF(札幌会場)参加者募集のご案内をしたいと思います。

FaMReFとはFamily Medicine Resident Forumの略称で、指導医のサポートを受けながら、レジデントが主体となった家庭医療セミナーです。年に4回行われており、家庭医のコアプリンシプルや日常診療のアップデート、ポートフォリオ発表などレジデンシーそのものが成長する二日間の勉強会です。

今回は以下の日程で札幌サイト(栄町ファミリークリニック)にて開催される事となり、現在、外部からの参加者を募集しております。
当センターや家庭医療、又、プログラムの内容について興味のある学生さん、初期研修医の方、この機会に是非一緒に勉強してみませんか?

【日時】
2011年3月5日(土) 13時30分~17時15分
3月6日(日)   9時00分~12時45分

【プログラム】
3月5日(土)
13:30~13:45    開会あいさつ(安藤先生)     担当/司会:木田
13:45~15:15    家庭医療コア①
              「医師患者関係」          担当:村井
15:15~15:45    休憩
15:45~17:15    家庭医療コア②
              「BPSモデル」           担当:小西

3月6日(日)
9:00~11:00    QIシリーズ 「心エコーハンズオン」 担当:木田/東芝メディカル
11:00~11:10   休憩
11:10~12:10   show case PF            担当:堀
12:10~12:30   反省会                  担当:加藤・木田
12:30~       閉会あいさつ(八藤先生)

家庭医療コア:家庭医療の専門性を学ぶためのセッションです。後期研修2年目、3年目の研修医が講義形式で情報提供を行いながら、いくつかの点でグループディスカッションを通して、学習した内容を実際の診療に生かせるよう深めていきます。

QI(quality improvement):北海道内に6か所ある診療所間での診療レベルの差をなくし、知識や技術を維持、向上させていくためのセッションです。一般的な疾患や検査技術に関し毎回テーマを決めて学んでいきます。

ポートフォリオ発表:担当の研修医が実際に経験した症例を振り返り、様々な視点で深めていった内容を発表するセッションです。研修医が感じた葛藤や困惑した場面に対して研修医同士でディスカッションする場面もあります。

【場所】
栄町ファミリークリニック
札幌市東区北41条東15丁目1番18号

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参加費:無料(交通費の支給はありません)

ご興味のある方は、お問い合わせフォーム又は、E-mail:info@hcfm.jpまでご連絡下さい!
(会場定員の都合により、希望者が多い場合は参加をご遠慮頂く事もございます。予めご了承下さい。)

後期研修後の「経験からの学習」を支えるフェローシップ

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十勝の冬を満喫している更別村国保診療所のフェローの松井善典です。
北海道の冬というと積雪の多さや曇天のイメージですが、ここ十勝では積雪が少なく一週間のほとんどが晴天です。
こんなにも美しくて過ごしやすい冬があるとは全く知りませんでした。

何事も経験しないとわかりませんね・・・。
と、いうことで今日は経験学習について・・・。

家庭医療専門医を目指していた後期研修医の一年目の時に、一冊の本と出合いました。
「経験からの学習~プロフェッショナルへの成長プロセス~」というタイトルの本です。

あなたのお薦めの一冊は?という質問があれば、「これ!」と答える名著です。

「企業における熟達者はいかに経験から学んでいるのか?」というリサーチクエスチョンから
・経験そのものの特性
・学習を促進する個人の特性
・学習を促進する組織特性
の3点より複数の分析・理論的考察を重ね、「経験学習の質は、所属する組織の特性と個人の信念によって決まる」というモデルが提示されています。
個人の内的経験だけではなく組織の外的経験からも学習している、その鍵を握るのが「仕事の信念」であるという指摘に大変納得しました。

実はこのモデル、HCFMのフェローの成長と熟達化にマッチ!と個人的に思っています。

フェローシップでは診療所の副所長/副院長として、後期研修医から1歩(ときに10歩!!)先の挑戦的な課題に取り組んでいます。
何より診療、教育、研究、経営とその課題の領域が幅広く、その各領域での知識・スキル特性をOn the JobのAction learningと、Off the Jobのグループ学習で振り返りながら学んでいます。またフェローそれぞれの働く現場が異なるため、その診療所における家庭医の歴史や組織ライフサイクルも異なり、その差異から学べる一方で、フェロー同士のディスカッションから共通の「パターン」や「流れ」が見えてくる印象があります。そして、上司や先輩たちからコーチング、メンタリングを公式・非公式に受けられるサポートが何より財産です。

これらの経験からの学習を通して、家庭医療の実践者として・教育者として・研究者として・経営者としての信念が醸成されている実感があります。そして、この信念こそが、家庭医としての様々な意思決定や学習や挑戦のためのモチベーション、プロとしての自覚を形成してくれている感覚があります。まだフェローとして一年しかたっていませんが、ぼんやりとしたものの輪郭が少し見えてきました。

来年度の挑戦は、今年度そのきっかけが見えた、フェローの活動そのものをHCFMの各領域の継続的な質の改善に繋げていくことです。私の主たる担当は教育分野(個人的には研究も)なので、日々の診療・教育面でも確実に力を付けながらも組織の横軸として、ミドルプレイヤーとして貢献と挑戦を続けていきたいと思っています。

7月の学術大会に向けて

理事長の草場です。

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今年の冬は本当に寒くて雪が多い、冬らしい冬です。雪の少ない室蘭も1月は過去最高の積雪量とのこと。患者さんも足腰が痛いとこぼしていますが、ぱらぱらと降る雪に何か喜びを感じてしまうのは九州育ちのゆえでしょう。

 さて、北海道家庭医療学センターは今年の7月に日本プライマリ・ケア連合学会の第2回学術大会を主催します。もちろんこうした学会を主催するのは初めてですので、最初は戸惑うことばかりでしたが、北海道のプライマリ・ケアを支えておられる皆さんと一緒に様々な企画を考える作業は思いの外、楽しいものでした。

 私の中では数年前に旧家庭医療学会で佐賀の故・白浜先生が主催された大会が非常に印象深く、参加者一人一人が多くの学びを得ながら、互いに交流を深めて楽しんでいる様が、準備作業の中でいつも頭に浮かんできます。学術も深め、知識や技能の実利も得て、多くの仲間と旧交を温め、未知の出会いも楽しめる学会。そんな学会をこの夏に札幌で開けたらなと思って日々準備に励んでいます。

 この文章をご覧になった方。是非、7/2−3に札幌の学会へいらしてください!
 心からお待ちしております。

 ホームページ:http://www.ibmd.jp/jpca2011/

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