家庭医療・古典シリーズ  家庭医の外来の「ルーチン、ドラマ、セレモニー」とは一体何か?

-文献名-
Miller WL. Routine, ceremony, or drama: an exploratory field study of the primary care clinical encounter. J Fam Pract. 1992 Mar;34(3):289-96.

-要約-
<サマリ>
背景:家庭医の診療ではしばしば家族システム理論と生物心理社会モデルを用いるが、忙しい外来診療においてはそれらの適応の仕方には違いがある。
方法:4人のグループ診療のうちの2名の家庭医によって日々の診療マネジメントの例示を同定しする。共同での質的研究を使ってその過程を探索する。鍵となる人物となる2名の家庭医と看護師の管理者への半構造化インタビューも用い、人類科学的なインタビュー技術を用いてテーマ分類を行なった。結果として生じた臨床上の出会いの類型化と意思決定の分類を参与観察と鍵となる人物からのレビューを用いて評価を行なった。最終結果は医師患者関係の過去の文献との比較で行った。
結果:3つの臨床上の出会いの類型が同定された。
 ●ルーチン:単純、単回、短時間外来、契約上の診療、生物医学モデルのみで対応
 ●セレモニー:誓約的、儀式的なスタイル
 ●ドラマ:精神的な問題を含め、衝突や感情を扱う状況 
結論:臨床上の出会いを分類することは、家庭医にとって家族システムの考え方を忙しい日々の診療に統合するための助けとなるであろう。これらの発見は今後の未来の研究、臨床研究、教育など多くのものに応用できる。
――――――――――
<結果の詳述>
外来の4つの定型分類
 ●1、ルーチン:『型通りの単純作業』
  ➢「シンプル」「簡単」「ありふれた風邪」「飯の種」
  ➢日常の感染症、小外科、保険書類関係、保証を提供するもの
  ➢解決するのが容易で比較的身体的問題のみの外来

 ●2、ドラマ:『不穏で緊迫した感情が蠢く場面』
  ➢「複雑」「困難」「問題」「話が終わらない外来」「悪い知らせを伝える」
  ➢不確実性が高い場面、衝突が生じる場面、医師―患者の合意が難しいとき、家族内の対立、アドヒアランスの不良、がんや糖尿病、ダウン症の告知
  ➢時間がかかる脅威を感じる外来で、その後も頻回の受診を必要とする。家族図が助けとなる。
  ➢早期にこれはドラマだという認識を持つと、患者さんが帰る間際の「先生、実は」という状況を減らすことができ、またその外来の最後に今後に続く何回もの受診の価値を伝えることができる。
  ➢問題解決は必要としない

 ●セレモニー:『儀式・祭事』
  ➢内容から2つに分かれる。
 ●3−1、移行期セレモニー(特別な機会での式事:結婚式、お葬式的な?)
  ➢新しいドラマの最初の幕開け、「予定の破壊者」であり「隠されている時間爆弾」。
  ➢ルーチンの中でドラマであると早期に認識し、以下の4つのステップを踏むことが重要 
    1.医者が患者を信頼していることを患者に知ってもらう
    2.医師は患者が最も恐れていることを取り扱う
    3.「一生のお願いだから聴診器を当ててください」への診察の実施
    4.医師は、希望を与えて、次回までに何か出来ることを提供する 
  ➢移行期の説明を受け、不安について学び、家族との再会・和解を開始し、さらに害が生じないように長期間の診療を準備
 ●3−2、維持期セレモニー(定例”Do”式事:朝礼、お歳暮的な?)
  ➢プロトコールに沿った対応、いつも通りの対応、
  ➢これも医師の快適さ・不快さでさらに2つに分かれる。
    ✧3-2-a.維持期好意的セレモニー 
     ●慢性疾患の管理・マネジメント、患者とのホラ話・噂話の交換 
    ✧3-2-b.維持期絶望的セレモニー
     ●「腹を立てている患者」、「孤独な患者」と評される。
     ●不要なビタミンB12注射や疼痛緩和注射などの不快な定期マネジメント(出来上がってしまったパターン)
 ●移行期も維持期も両方ともに、定められ繰り返される型や構成となっている。儀式的であったり、良し悪し関係なくパターン化された繰り返しのプロセスである。(McWhinneryは、シャーマン的な振る舞いと表現)

【開催日】2018年10月24日(水)

診察時間の長さは患者の満足度と関連しない

-文献名-
Elmore N, Burt J, Abel G, et al. Investigating the relationship between consultation length and patient experience: a cross-sectional study in primary care. Br J Gen Pract. 2016.

-この文献を選んだ背景―
 昨年度から当診療所では午後1診体制をとっており、3時間で30名前後の診察を、関注等の処置を含め原則1人で行う必要がある。また、午前の3診体制においても、自分自身の役割として外来を円滑にまわすために混み具合を見ながらある程度メリハリをつけて診察を行うことが増えてきた。一方で、短時間の診察であっても、患者の真の受診理由をできるだけ早く捉えて適切に対応することができれば、必ずしも患者の満足度が下がるわけではないという実感もあった。
 そこで、最近生涯学習のために始めたRSSリーダー(feedly®)のLatest headlines from BMJで、Research Newsとして本文献が取り上げられていたため関心を持った。

-要約-
【背景】
 プライマリ・ケアにおいて、より診察に時間をかけることが、これまでケアの質向上や健康関連アウトカムの向上と関連づけられてきた。しかし、診察時間の長さ(consultation length)と患者体験(patient experience)の潜在的な関連性については、エビデンスがほとんどない。

【目的】
 診察時間の長さと、患者が報告する医師のコミュニケーションの質・医師に対する信用性(trust)と信頼性(confidence)・全体満足度の関連性について調査する。

【研究デザインとセッティング】
 イギリスの13箇所のプライマリ・ケア施設において、440例の診察をビデオ録画し、患者体験に関する質問紙を用いて分析した。

【方法】
 研究に参加したGPの診察を受けた患者から、診察の録画と質問紙の記載について同意を得た。診察時間はビデオ録画により計算された。線形解析(患者・医師の背景を調整)により、患者体験(コミュニケーションの質・信用性と信頼性・全体満足度)と診察時間の長さの関連性を調査した

【結果】
 診察時間の長さと患者体験に関する3つの尺度の間に関連は認めなかった(すべてP>0.3)。診察時間追加分数あたりの調整スケール変化率は、コミュニケーションの質0.02(95%CI -0.20−0.25)、信用性と信頼性(95%CI -0.27−0.41)、全体満足度(95%CI -0.46−0.18)であった。(Table2-4)

【結論】
 コミュニケーションに関する患者体験尺度と診察時間の長さの間に関連性は認めず、ときに患者は非常に短い診察において良好な体験を報告した。しかし、より長い診察時間は、臨床的効果や患者の安全性といった、良質なケア達成のために同じく重要な側面のためには必要かもしれない。とくに複雑性の高い患者に対して、より長い診察時間がもたらす利益についてはさらなる研究が必要である。

今江先生図①

今江先生図②

今江先生図③

-考察とディスカッション-
【考察】
 本研究では、診察時間の長さと患者体験(コミュニケーションの質・信用性と信頼性・全体満足度)は関連しないことが示されたが、結論にも記載されている通り、ケアの質との関連については不明である。単純に時間をかければ患者は満足するわけではないことが示唆された一方で、短時間の診察でもケアの質が担保されるかどうかについては、家庭医の臨床能力・カルテ記載・扱う健康問題の複雑性・患者との継続性など、様々な観点から考える必要がありそうだ。

【ディスカッション】
 みなさまの実臨床での経験や実感とともに、本研究の結果や限界、診察時間とケアの質の関連等について、自由にディスカッションをお願いします。

【開催日】
 2016年11月2日(水)

マスク着用と患者の相談行動心理

―文献名―
田村恵理、岸本桂子、福島紀子.薬剤師のマスク着用が患者の相談行動心理に及ぼす影響.薬学雑誌.2013;133(6):737-745

―背景-
 院内でビデオレビューを行った際に、マスクを着用して診察していたのを見た指導医から「マスクを着用すると表情が見えなくなるので、着用しない方が良いのでは」というコメントを受けた。マスクに感染症予防の十分なエビデンスがないことは知られていたが、マスクを着用することについて、患者の目線からは「表情が見えづらく、コミュニケーションが取りづらい」という意見と、「しっかり感染対策をとっている、安心できる医院」という意見の両方があるのではないかと考えた(実際、インターネットの相談サイトでは上記の議論がされていた)。
 今回、医師ではなく薬剤師で調べられた研究ではあるが、「患者の相談行動心理」という家庭医にとっても重要と思われる問題を取り上げた文献が見つかったので、読んでみた。

―要約―
【諸言】
 患者の保有する病原体が空気中に飛び散った場合に、医療従事者のマスク着用が感染予防となるかの科学的根拠は明らかになっていない。また、患者の医療従事者に対する印象については、看護師の領域では複数報告されているが、研究結果には一貫した傾向がみられていない。医師の領域では、小児患者とその両親にとって、マスクと透明なフェイスシールドのどちらが懸念要素となるか調査しており、表情が見えるフェイスシールドの方がよい選択である可能性を示した。
 薬剤師は看護師や医師などの医療従事者と同様に、マスクを着用する医療職である。しかし、マスクをすると顔の一部分が隠れ、薬剤師の表情が見えづらくなることが、患者が薬剤師に相談し難いと感じる要因になる可能性が考えられる。本研究では、薬剤師と信頼関係を構築していない患者にとって、薬局薬剤師のマスク着用が服薬指導時に患者の相談行動を妨げる要因となるか検証を行う。

【方法】
 協力の得られたドラッグストアで2012年8月2,3,9,10,13,14日に調査を実施。研究への参加同意が得られた来店者を被験者とした。服薬指導映像を映像a(マスク非着用)と映像b(マスク着用)の2種類用意し、被験者には映像aを視聴後その映像について質問紙に回答、次に映像bを視聴後その映像について質問紙に回答とした。質問紙の測定内容は、主要アウトカムとして(1)薬剤師に対する相談意思、副次的アウトカムとして(2)薬剤師に対する印象、その他に(3)被験者属性とした。(1)として6個の下位尺度で構成される「相談行動の利益・コスト尺度改訂版(全26項目)」を使用した。6個の下位尺度は「1.ポジティブな結果(8項目)」、「2.否定的応答(6項目)」、「3.秘密漏洩(3項目)」、「4.自己評価の低下(3項目)」、「5.問題の維持(3項目)」、「6.自助努力による充実感(3項目)」である。(質問紙の内容は文献のFig.1参照)

【結果】
 映像aと映像bで、下位尺度ごとに対応のあるt検定を行った結果、「5.問題の維持」のみ有意差がみられた(p=0.025)。また、「5.問題の維持」について多重ロジスティック回帰分析を行ったところ、被験者属性の「年齢」「マスク使用頻度」が有意に関連していた。

【考察】
 「5.問題の維持」は、相談を行わずに自分一人で悩んでいる場合に問題が維持されるかどうか、被験者の思考を測る下位尺度である。研究結果からは、自分一人で悩みを抱え込む傾向にある患者にとっては、薬剤師のマスク着用が服薬指導時の相談行動を妨げる要因となる可能性があると言える。
 また、多重ロジスティック回帰分析の結果から、マスクを着用する習慣がない患者ほど、薬剤師のマスク着用によって相談行動が妨げられる傾向にあること、また年齢は負の因子として相関していたため、若年者に比べ高齢者層では薬剤師のマスク着用が相談意思に及ぼす影響が小さい可能性がある。

―考察―
 研究については、被験者が服薬指導している2種類の映像を順次見るという形式なので、実際に対面するのと印象が異なる可能性、また先に見た映像aへの質問紙回答を基準に次の映像bへの質問紙回答をするという順序効果が生じる可能性については、文献の考察でも触れられていた。そして、研究自体が薬剤師について調査されたものなので、家庭医ではまた違った結果になる可能性もあるが、参考になる点も多いと感じた。
 研究結果で有意差の見られた項目は少なかったが、「5.問題の維持」に関する質問内容は「相談すると、相手が真剣に相談に乗ってくれる」「相談すると、相手が励ましてくれる」「悩みを相談することは、自分の弱さを認めることになる」となっており、家庭医としては無視できない部分かと思われた。
 一方で、マスクを着用することにより「きちんと感染対策をしている医療機関だな」と思ってもらえる、といったマスクによるポジティブな反応についてはこの研究では検討されておらず、特にインフルエンザ等の流行時期にはマスクを着用した方が患者にとっては好印象なのでは?という疑問は拭えなかった。

【開催日】
2015年5月20日(水)

Healthを尋ねる

―文献名―
Marian R, Stuart PhD and Joseph A, Lieberman Ⅲ MD, MPH.The Fifteen Minute Hour: Therapeutic Talk in Primary Care 4th  Edition.Chapter 8 Accenting the Positive: Putting an Affirmative Spin on the BATHE Technique.

―要約―
新しいBATHE法を理解するために、以下に例を示す。

 Eさんは、63歳の女性で、糖尿病、高血圧、軽度うつ、不眠があり、定期診察を受け、処方内容を調整することになっていた。彼女の日常の症状を聴取し、処方内容を見直した後で、Dr.Sは、「前回の診察から今日までで、最も良かったことはどんなことでしたか?」と尋ねた。Eさんは、怪訝そうにDr.Sを見つめたが、「何もいいことなんて無かったわ」と答えた。「OK、素晴らしいことは無かったかもしれませんね。ただこの数日で、ちょっと良いことはなかったですか?」するとEさんは笑顔を浮かべて、「そういえば…、孫から手紙が届いたわ。彼女は8歳なの。」「なるほど!それはどうして起こったんでしょうね。」とDr.Sが尋ねたところ「そうね、きっとあの子は私に連絡を取りたかったのよ。あの子は私のことが好きだから。」Eさんに笑顔が戻って来た。Dr.Sは、そのことに関して最も感謝していることを聞きたいと思った。すると、「私は、あの子のことを愛しています。とてもかわいい子なんです。あの子がいてくれることに感謝しています。息子夫婦がもっと近くに住んでくれればと思うけど…」とEさんは答えた。Dr.Sはどうやったら、Eさんがお孫さんとうまく関われるようになるかを尋ねた。「やっぱり、手紙と折々の電話、訪ねてみることかしら。」Dr.Sは「それは素晴らしいプランですね。こうしたことを話してくれて感謝しています」と答えた。そして、「それと、定期的な運動もしましょうね。最低30分程度のウォーキングがおすすめです。また、お孫さんと会う時には、何か体を動かすような遊びをされたらいいですね。」と付け加えた。Eさんは診察室を出る際、微笑をたたえていた。

長先生図5

 これまでのBATHE法(左表)は有効性がありながらも臨床家にとって、毎回持ち出す必要がないと考えられる嫌いがあった。そこで、毎回の診察室でもルーチンで用いられる新しい枠組み(ポジティブBATHE法(右表))が編み出された。
 ポジティブ心理学は、通常の人間の強さや善行に関する科学研究である。患者の人生におけるポジティブな側面に焦点を当てることが重要とされる。その焦点の当て方、エビデンスに基づいた枠組みとして、ポジティブBATHE法がある。ポジティブな感情つまり、感激、決心、ひらめきといったものは、健康や寿命に影響する。ポジティブな考え方は、免疫力を高め、抑うつ気分を振り払い、身体的、精神的健康を高めてくれる。ポジティブな感情な人は、ネガティブな感情の人よりも健康的な取り組みを行なうことが多い。
 感謝に関しての質問は、うまくいっていることに焦点を当てる技法である。うまくいっていることを発見し(Discover)、起こりえる最良のことを想像して(Dream)、戦略を立て(Design)、そしてポジティブな結果をもたらす(Deliver)。
 また、ポジティブBATHE法は治療手段の一つで、頻回受診の患者や、慢性疾患のある患者に推奨され、人生におけるポジティブな側面に焦点を当てる様に設計されている。BはBestであり、「今週(または、前回の診察から今日までで)最高に良いことがありましたか?」と尋ねる。AはAccountであり、「この良いことをどう説明しますか?」、TはThankfulnessを表し、「この良いことのどんなところに一番感謝しますか?」、HはHappenであり、「より頻回にこの良いことが起こるにはどうすればいいですか」、EはEmpathy, Empowermentを表し、「それは素晴らしい、あなたならできますよ」となる。
 人生において、よりポジティブな面に目を向けさせる一つの手法としては、毎日、3つよかったことを書き出すというものがある。感謝の気持ちはより健康状態を高める。患者は、自分自身の個性の長所を自己認識し、その長所を活かして行くように勧められる。
 赦し、つまり、過去の憤怒や妬みなどをやり過ごすことは、精神的、身体的に健康状態を改善する。患者は赦しの心境に達するように、プロセスを理解した方がよい。つまり、自分を傷つける者を特定し、想像の中で、彼と向き合い、なぜ不愉快な事が起こったかを理解し、相手の立場、自分の立場からそれぞれ対話させ、赦す決意をし、自身の苦悩・痛みをやり過ごすことができれば、人は赦しの境地に至り、精神的、身体的反応は変化して行く。個人の苦悩・痛みのポジティブな面とは、赦しの過程を導いてくれるということである。
 知足とは、様々な問題を解決しようとする中で常につきまとうストレスを軽減する手法として知られている。常に自身の振舞いや考え方の型を変化させて行く事の難しさは承知の通りである。しかし、ネガティブな結果はいつでも学びの糧となる。現実的楽観主義は、ポジティブな結果に至らしめ、健康の質を改善する。最後に、医師は希望を常に処方するべきである。

【開催日】
2015年1月14日(水)

高齢者における低い機能的健康リテラシーと死亡率の関連:縦断的コホート研究

―文献名―
Sophie Bostock, Andrew Steptoe, Association between low functional health literacy and ortality in older adults: longitudinal cohort study, BMJ, 2012;344:e162

―要約―
Objective 
 To investigate the association between low functional health literacy (ability to read and understand basic health related information) and mortality in older adults.

Design 
 Population based longitudinal cohort study based on a stratified random sample of households.

Setting
 England.

Participants
 7857 adults aged 52 or more who participated in the second wave (2004-5) of the English Longitudinal Study of Ageing and survived more than 12 months after interview. Participants completed a brief four item test of functional health literacy, which assessed understanding of written instructions for taking an aspirin tablet.

Main outcome measure
 Time to death, based on all cause mortality through October 2009.

Results
 Health literacy was categorised as high (maximum score, 67.2%), medium (one error, 20.3%), or low (more than one error, 12.5%). During follow-up (mean 5.3 years) 621 deaths occurred: 321 (6.1%) in
the high health literacy category, 143 (9.0%) in the medium category, and 157 (16.0%) in the low category. After adjusting for personal characteristics, socioeconomic position, baseline health, and health behaviours, the hazard ratio for all cause mortality for participants with low health literacy was 1.40 (95% confidence interval 1.15 to 1.72) and with medium health literacy was 1.15 (0.94 to 1.41) compared with participants with high health literacy. Further adjustment for cognitive ability reduced the hazard ratio for low health literacy to 1.26 (1.02 to 1.55).

Conclusions
 A third of older adults in England have difficulties reading and understanding basic health related written information. Poorer understanding is associated with higher mortality. The limited health
literacy capabilities within this population have implications for the design and delivery of health related services for older adults in England.

【開催日】
2014年8月13日(水)

贈り物の心理学~皆さんは患者さんからの贈り物をどう捉えていますか?

―文献名―

「贈り物の心理学」 成田善弘著 名古屋出版会 2003年

―要約― 

P89 この頃病院に「職員に対するお心付けは固くお断りする」という張り紙をみる。患者からの贈り物をある種の賄賂とみてそれを拒絶する、正当な料金以外は受け取らないという姿勢であろう。
また近年は患者の権利意識が高まり、患者は医療の施しをうける存在ではなくユーザーであると考えられるようになり、医療が商品視されるようになると、買い手である患者が、売り手である医療者に贈り物をするなどは考えられなくなりつつある。しかし、わが国には様々な時や場合に贈り物を贈るという習慣が定着している。他家を訪問するには手みやげを携えていくのが常識とされているし、世話になった人たちへの中元、歳暮を贈る事は慣習になっている。医師に贈り物をする患者の中には、医師に世話になっていると感じている人もいるであろう。そういう患者達は医療を商品と見なすのではなく、そこに医師の善意や尽力を感じているのだろう。

P91 ある時期から方針を変更し、常識の範囲で判断して特別に高価な物でない限りよろこんで受け取ることにした。というのは、贈り物を謝絶することで患者との関係が安定する事は少なく、むしろ患者を傷つけ関係を不安定にする場合が多いと感じたからである。贈り物を贈るのは、歴史的、文化的慣習であり、また医師の善意や尽力に対する謝意であり、さらには贈り物を通して、自分の気持ち(感謝・愛)、人格が医師に伝わる事を望むからである。それを断ることは、医師が患者とは歴史と文化を共有しないと告げることであり、自分の行為は善意に基づくものではなく、単なる業務であり商品の提供だと告げることであり、患者の気持ちや人格は受け取らないと告げることである。

P94 (精神療法)治療中の贈り物は一般に無意識的に動機付けられた行為である。患者は自分が価値あると思う何らかの好ましい現実の経験を治療者にも共有して欲しいという願望は意識している。しかし贈り物が、治療者に自分の現実世界の喜びを共有する現実の対象になってほしいという願望を表していることには通常まったく気付いていない。

P175 贈与交換は単なる物のやりとりではない。ものを媒介として贈り手と受け手のコミュニケーションである。ものを贈る側も受け取る側も、好意や信頼に根ざした人格的関係によって結ばれ、双方の間には互酬性の原理もしくは互酬性の規範によって、返済の期待や返済の義務が生じる。贈り手は受け手に返済を期待し、受け手は贈り手に返済の義務を負う。こうした交換当事者双方の思惑や感情が錯綜する結果、贈与交換の生活はますます複雑になっている。
(内観療法は、してもらったらして返すのが当然という事が前提として強調されている日本であるため発達したのかもしれない)

日本社会では、ハレの日に食物をやりとりすることは多い。日本語の「もらう」という言葉は、元々は多くの人が食物によって不可分の関係を結ぶ事を意味したという。人と飲食を共にするという事から「酒もり」の語もできたという。

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【開催日】
2014年4月23日

コーチングスキルを医療現場に活かす

― 文献名 ―
 メディカルサポートコーチング 奥田弘美+木村智子 著 中央法規

― この文献を選らんだ背景 ―
 医療現場において、コミュニケーションは非常に重要であり、私たち家庭医の舞台でもそれは例外ではない。むしろ他の専門医に比べても外来に重きをおいている分、その比重はより重いと言っても過言ではない。私は自身のコミュニケーションスキル向上などのために数年前より商業ベースでコーチングを修練しており、すでに認定コーチ資格&認定メディカルコーチ資格もとっているが、なかなか医療現場に適応できるスキルがまとまっている一冊がこれまでなかったと感じていた。今回手に取った書籍が非常に入門的でありつつも、医療現場に実行可能な中身が例示されつつまとまっている良書であると感じたため、スキルのまとめをしつつ、紹介する。

― 要約 ―

 ※本書は以下の構成となっている。(タイトルは中村で若干改変)
 第1章:メディカルサポートコーチング総論(対患者、対スタッフともに使える基本スキルを記載)
 第2章:セルフサポートコーチング(主にセルフケアの観点を記載)
 第3章:マネジメントコーチング(主に上司・部下間のコミュニケーションを記載)
 第4章:ホスピタリティコーチング(主に患者に使える、職種別のコミュニケーションを記載)

この中から、今回は第1章に記載されている、主に「対患者」に対するコーチングスキル手法をとりだして、列挙して紹介する(それ以外は本著を手に取ってみてください)。

1. 「モデリング」
 自身がロールモデルとする同職種をイメージし、「その人なら今の状況でどう行動するか」をイメージすること。こつは「貴方が理想のモデルに近づくために、今すぐ出来る小さな行動は何か?」という問いを立て続けること。

2. 「ゼロポジション」
 コーチングの「聴く」スキルの超基本の型。①先入観を持たない、②最後まで聴く、③口を挟まない、④非定型接続詞(でも、しかし、など)を使用しない、⑤沈黙を待つ、⑥聴き手に徹する、などから構成される。実際の医療機関ではこれを忠実に実行すると時間と集中力の観点から不可能のため、この基本形をもちながら応用スキルを併用していくこととなる。ここぞ!というシーンで力を発揮する姿勢。

3. 「ペーシング」
 相手と自分の共通点を多く作るスキル。人は自分と相手が「同じ」な点が多いほど安心感、親密感をいただく性質があることを利用します。①話し方を合わせる(スピード、大きさ、トーン、雰囲気など)、②言葉遣いや態度を合わせる(フランクな人にはフランクに・・・)、③動きを合わせる(相手が胸を押さえて痛むと話す時にはこちらも胸に手を当てて話しを進める)などから構成。

4. 「オウム返し(バックトラック)」
相手の言葉の語尾を繰り返す有名なスキル。効果は「貴方の気持ちを私は共感しながら受け止めていますよ」というメッセージを持つ。

5. 「あいづち うなずき」
 「はい」という返事とうなずきのこと。効果は「貴方の話をもっと聞かせて」とおいうメッセージ。会話は拡大傾向に向かうため、外来を収束方向に向かわせる時には少しセーブが必要です。

6. 「Open or Close question」
 これも有名なスキルで、Closeが「はい」「いいえ」で応えられるもの、Openがそうでないもの。使い分けが大切。少し落とし穴なのが、「すごく緊張した人にいきなりOpenを浴びせると実に答えにくい」ということです。Closeのほうが緊張状態の人も答えやすいという長所があるので、初見で緊張状態の方には最初には答えやすいCloseをあびせて(例:今日は○○ということについての相談ですね?→ ハイ など)、その後にOpenを行う(そして、問診後半はまたcloseへ)という絡め手を使うなどの応用があります。

7. 「過去型(否定型)質問 or 未来型(肯定型)質問」
 Openの応用編です。Whyや過去系を用いた質問、「~しなかったのは」などの否定語句が入る質問は相手に「責められている、非難されている」という意味を与えます。結果「すみません、~だったので・・・」という言い訳が多くなります。これでは行動変容も起こしづらいです。
 よって、同じ質問も可能な限りWhy以外の語句で、未来に向かうタイプの質問に切り替えることがこのスキルの本旨です。これはかなり意識しないと出来ないので、まずは自分へ問いかける練習から始めるとよいでしょう。
 例:「どうして運動できなかったのだろうか?」→「明日から少しでも運動できるためにはどうすればよいだろうか?」
 例:「なぜあんなミスをしたのだろうか?」→「少しでも挽回するために、明日から出来ることは何だろうか?」

8. 「塊をほぐす」
 相手の発言に「抽象的な語句(だいたい、そこそこ、微妙に、いつも など)」が出てきた時にその言葉の塊を分解して具体化していくOpen question応用スキルです。貴方の「いつも」とあいての「いつも」は異なることがしばしばあり、そのギャップを埋めることで相手との気持ちの連帯感とその過程における相手の気づきを生むという効果があります。ほぐした塊は再度サマライズして相手に伝えるとさらに効果的です(これを「塊を再構成する」と呼びます)。

9. 「Iメッセージ(We メッセージ)」
 同じ内容でも主語を変えることで伝わり方が異なるというスキル。日常最も使用されるYouは「断定・評価・決めつけ」の意味が入り、誤解のリスクに注意が必要となります。
 Iメッセージは意図したメッセージが100%受け取られる安全な言い回しで、コーチングで重宝される手法です。一方、WeメッセージIメッセージの強化型で肯定の内容のみで使用するのが無難です。Weメッセージの否定内容のダメージは大きいためです。

10. 「承認する」
 褒めることに代表される「相手のよいところを認める」ということを相手に積極的に伝える姿勢のスキル。相手が頑張っていることなどを見つけたら、すかさずその要素を拾い上げて言葉に出して承認することで、相手の意欲、やる気を高める効果を得ます(行動変容を求める相手できわめて有効です)。

11. 「枕詞」
 相手にとって聴きたくない情報を伝えるときにワンクッションを入れるというスキル。「重要なことなのですが~」とか「私の意見としてですが~」などで相手の了承を得て相手に聴く準備をしてもらうことでショックを緩和する効果があるとされます。医療面接では特に重宝するスキルです。

12. 「一時停止」
 ゼロポジションの対局に位置する相手の会話を中断する「枕詞」の応用スキル。①相手が話すべきテーマから外れた時、②時間がないとき、などに発動します。「大変申し訳ないのですが~」などの枕詞を用います。割り込むタイミングは一文節が終了する切れ目に滑り込ませることです。

13. 「要望する」
 相手に「~してはどうですか」ということを伝えるスキル。コーチング的ポイントは2点。①は「枕詞」の使用(これは要望なのですが~)、②相手にあくまで選択権があることを伝えること、です。ただし医療現場ではどうしても受け入れてもらいたいタイプの要望もあるため、その場合は③受け入れてもらいたい旨を明確に伝える、となります。

14. 「まとめと同意」
 最後に要点要約して、相手から同意を得るスキル。「これからどう考えてどう行動するか」をまとめて、相手の同意を得るようにすることで、誤解防止などにもなります。

15. 「応用:コーチング的医療面接のための3ステップ」
 コーチングは一つの構造化されたコミュニケーション手法なのですが、外来でこれを実践するとなると、少し工夫が必要です。本書では3つのシンプルなステップで外来応用を試みようとしています。
 ①マイゴールの設定:どの目標を目指すか?例:HbA1cを6台へ。
 ②マイアクションプランの決定:どの段階にいる?何を準備する?例:今は8台。食事療法・・・
 ③行動をサポートする:サポート体制の整備 例:定期外来構築、各種行動変容スキル・・・

― 考察とディスカッション ―
 これらのスキルは既に患者中心の臨床技法などを実践する際に、おのずと実践しているものも多いのではなかろうか。しかし、普段あまり意識していないスキルがあるのであれば、非常に使えるものとなっているため、ぜひ活用してみてもらいたいと感じている。皆様の中で日常の外来でこれらのスキル(もしくは他のコミュニケーションスキル)の声かけが奏功した事例などはありませんでしたか?

開催日:平成25年7月10日

医師患者関係の深さの評価

<文献>
 Patient-Doctor Depth-of-Relationship Scale:
Development and Validation

Matthew J. Ridd Annals
of Family Medicine 2011 November/December
2011 vol. 9 no. 6 538-545

<要約>

【PURPOSE】 
 Because patient-doctor continuity has been measured in its longitudinal rather than its personal dimension, evidence to show that seeing the same doctor leads to better patient care is weak. Existing relational measures of patient-doctor continuity are limited, so we developed a new patient self-completion instrument designed to specifically measure patient-doctor depth of relationship.
【METHODS】
 Draft versions of the questionnaire were tested with patients in face-to-face interviews and 2 rounds of pilot testing. The final instrument was completed by patients attending routine appointments with their general practitioner, and some were sent a follow-up questionnaire. Scale structure, validity, and reliability were assessed.
【RESULTS】
 Face validity of candidate items was confirmed in interviews with 11 patients. Data from the pilot rounds 1 (n = 375) and 2 (n = 154) were used to refine and shorten the questionnaire. The final instrument comprised a single scale of 8 items and had good internal reliability (Cronbach’s α = .93). In the main study (N = 490), seeing the same doctor was associated with deep patient-doctor relationships, but the relationship appeared to be nonlinear (overall adjusted odds ratio = 1.5; 95% CI, 1.2-1.8). Test-retest reliability in a sample of participants (n = 154) was good (intracluster correlation coefficient 0.87; 95% CI, 0.53-0.97).
【CONCLUSIONS】
 The Patient-Doctor Depth-of-Relationship Scale is a novel, conceptually grounded questionnaire that is easy for patients to complete and is psychometrically robust. Future research will further establish its validity and answer whether patient-doctor depth of relationship is associated with improved patient care.

開催日:平成25年6月5日

伝達的・批判的ヘルスリテラシーの糖尿病治療に対する理解度と自己効力感への影響

– 文献名 –
 Impact of communicative and critical health literacy on understanding of diabetes care and self-efficacy in diabetes management: a cross-sectional study of primary care in Japan
Inoue M, et al. BMC Fam Pract. 2013; 14: 40-48.

– 要約 –

背景
 患者の機能的ヘルスリテラシーの役割は糖尿病教育において注目されているが、特に、プライマリ・ケアにおける伝達的・批判的ヘルスリテラシーの役割については十分に調査されていない。伝達的ヘルスリテラシーとはさまざまな形のコミュニケーションツールから健康情報やその意図を引き出し、その情報を状況変化に応じて適応させるスキルである。批判的ヘルスリテラシーとは情報を批判的に分析し、ライフイベントやその時々の場面をよりコントロールするためにその情報を使うスキルである。我々は、ヘルスリテラシーの中でも、特に、伝達的・批判的ヘルスリテラシーが患者の糖尿病治療に対する理解度や自己効力感とどのくらい関連しているかを調べた。また、患者医師関係がどのくらい影響しているかも調べた。

方法
 対象は、日本国内の17のプライマリ・ケアを行うクリニックで診療経験のある2型糖尿病患者326例。対象者にはヘルスリテラシー(機能的・伝達的・批判的)に関するアンケートに答えてもらい、その結果から糖尿病治療に対する理解度と自己効力感を評価した。また、患者–医師間コミュニケーションを評価するために医師の説明が明確かどうかについても調査した。

結果
 269例を解析した結果、伝達的・批判的ヘルスリテラシーは糖尿病治療に対する患者理解度(β=0.558、0.451、p<0.001)および自己効力感(β=0.365、0.369、p<0.001)と正の相関がみられた。医師の説明の明確さは、糖尿病治療に対する患者理解度(β=0.272、p<0.001)と自己効力感(β=0.255、p<0.001)に相関していた。多変量解析の結果、ヘルスリテラシーと医師の説明の明確さは、糖尿病治療に対する理解度と自己効力感にそれぞれ独立して相関していた。

結論
 伝達的・批判的ヘルスリテラシーと明確な患者–医師間コミュニケーションは糖尿病治療に対する理解度と自己効力感にそれぞれ独立して相関していた。伝達的・批判的ヘルスリテラシーの潜在的効果は糖尿病患者とのコミュニケーションや教育の際に考慮すべきである。

– 考察とディスカッション –

 この研究は、プライマリ・ケアの現場で、初めて、機能的・伝達的・批判的ヘルスリテラシーと患者医師間コミュニケーションについて調べたものである。先行研究には専門医が大学病院で実施されたものがあり、プライマリ・ケアの現場で研究を実施することで、専門医と家庭医の違いが明らかになる可能性もあると思われた。

開催日:2013年5月8日

医療の質の第3軸「ケアの経験」を改善する~英国NICEガイダンスのサマリーより~

【文献名】

著者名:O’Flynn N, Staniszewska S et al. 
文献タイトル:Improving the experience of care for people using NHSserveices; summary of NICE guidance. 
雑誌名・書籍名:BMJ.
発行年:10.1136/bmj.d6422.

【要約】

The emphasis in healthcare has often been on clinical efficacy and outcomes, which can come at the expense of the patient’s experience. Developments in healthcare delivery can make giving attention to the individual more difficult, especially as healthcare has become more technological and specialised, increasing the number of people and services that a patient has contact with. Changes in the working practices of healthcare staff (such as more part time working) and the rise in the number of large institutions delivering care can mean that patients have less opportunity to develop relationships with professionals who treat them and are more likely to be treated by a team.
The NHS “next stage” review, a review commissioned to develop a vision of an NHS fit for the 21st century, recognised the experience of patients as one of three dimensions of quality.1 The other two dimensions were clinical effectiveness and safety.

<Essential requirements of care>
・Do not discuss the patient in their presence without involving them in the discussion.
・Be prepared to raise sensitive issues (such as sexual activity, continence care, and end of life) as these will not be raised by some patients.
・Ensure that the patient’s nutrition and hydration are adequate at all times (when they are unable to manage this themselves) by:

Providing regular food and fluid of adequate quantity and quality in an environment conducive to eatingPlacing food and drink where the patient can reach them easily
Encouraging and helping the patient to eat and drink if needed
Providing appropriate support, such as modified eating aids and/or drinking aids.
・Ensure that the patient’s pain relief is adequate at all times when they are unable to manage their own analgesia by: Not assuming that the patient’s pain relief is adequate
Asking the patient regularly about pain

Assessing pain using a pain scale if necessary 
Providing pain relief regularly and adjusting as needed.
・When the patient is unable to manage their own personal needs (for example, relating to continence, personal hygiene, and comfort), inquire regularly and try to meet such needs at the time of asking. Ensure maximum privacy.

<Shared decision making>
・When trying to reach a shared decision on investigations and treatment, discuss the matter in a style and manner that enables the patient to express their personal needs and preferences. 
・Give the patient the opportunity to discuss their diagnosis, prognosis, and treatment. 
・Before starting any investigations or treatment: Explain the medical aims of the proposed care 
Openly discuss and provide information about the risks, benefits, and consequences of the investigation or treatment (taking into account factors such as coexisting conditions and the patient’s preferences) 

Set aside adequate time to allow any questions to be answered, and ask the patient if they would like a further consultation. 
・Clarify what the patient hopes the treatment will achieve and discuss any misconceptions.
・Give the patient, and their family members and/or carers if appropriate, adequate time to decide whether they wish to have investigations and/or treatment. 
・Accept and acknowledge that patients may vary in their views about the balance of risks, benefits, and side effects of treatments. 
・Use the following principles when discussing risks and benefits with a patient:
Personalise risks and benefits as far as possible.. 

Use absolute risk rather than relative risk–for example, the risk of an event increases from 1 in 1000 to 2 in 1000, rather than the risk of the event doubles. 

Use natural frequency rather than a percentage–for example, 10 in 100 (better still, 1 in 10) rather than 10%. 

Be consistent in the use of data–for example, use the same denominator when comparing risk: 7 in 100 for one risk and 20 in 100 for another, rather than 1 in 14 and 1 in 5 
.
Present a risk over a defined period of time (months or years) if appropriate–for example, if 100 people are treated for 1 year, 10 will experience a given side effect. 

Include both positive and negative framing–for example, treatment will be successful for 97 out of 100 patients and unsuccessful for 3 out of 100 patients. 

People differ in the way they interpret terms such as rare, unusual, and common, so use numerical data if available. 

Consider using a mixture of numerical and pictorial formats–for example, numerical rates and pictograms (such as figures 1 and 2). 
・Offer support to the patient when they are considering options. Use the principles of shared decision making: Ensure that the patient is aware of the options available, and explain the risks, benefits, and consequences of these.
Check that the patient understands the information.
Encourage the patient to clarify what is important to them, and check that their choice is consistent with this.
・Be aware of the value and availability of patient based decision aids. If suitable high quality decision aids are available, offer the most appropriate one to the patient.

<Tailoring healthcare services to the patient>
・At intervals agreed with the patient, review their knowledge, understanding, and concerns about their condition and treatments, and their view of their need for treatment, as these may change over time. Offer the patient repeat information and review, especially when treating a long term condition. 
・Tailor healthcare services to the patient’s needs and circumstances, taking into account locality, access, personal preferences, and coexisting conditions. Review the patient’s needs and circumstances regularly. 
・Give the patient information about relevant and available treatment options even if these are not provided locally. 
・Tell the patient about available health and social services (such as smoking cessation services) and encourage them to access these according to their individual needs. 
・Ensure that discussions are held in a way that allows the patient to express their personal needs and preferences for care. Allow adequate time so that discussions do not feel rushed. 
・Clarify with the patient at the outset whether and how they would like their spouse, partner, family members, and/or carers to be involved in key decisions about the management of their condition. 
・Accept that the patient may have different views from healthcare professionals about the balance of risks, benefits, and consequences of treatments. 
・Accept that the patient has the right to decide not to have a treatment (even if you do not agree with the decision) as long as he or she has the capacity to make an informed decision and has been given the information needed to do this. 
・Inform the patient that they have a right to a second opinion.
・Respect and support the patient in their choice of treatment or decision to decline treatment. 
・When patients in hospital are taking medicines for long term conditions, consider and discuss with them whether they are able to, and would prefer to, manage these medicines themselves. 

<Continuity of care>
・Consider each patient’s requirement for continuity of care and how that requirement will be met. This may involve the patient seeing the same healthcare professional throughout a single episode of care or ensuring continuity within a healthcare team. 
・Inform the patient about:
Who is responsible for their care and treatment 
The roles and responsibilities of the different members of the healthcare team 
The communication that takes place between members of the healthcare team. 
・Give the patient (and their family members and/or carers if appropriate) information about what to do and whom to contact in different situations, such as “out of hours” or in an emergency. 
・For patients who need several different services, ensure effective coordination and prioritisation of care to minimise the impact on the patient. 
・Ensure clear and timely exchange of patient information between healthcare professional teams and other agencies–for example, transitions of care including discharge. 

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Fig 1 Personalised pictogram and bar chart based on high quality predictive models showing that of 100 patients with particular clinical characteristics 49 will experience a cardiovascular event (such as a heart attack or stroke) over the next 10 years. Adapted with permission from the Institute of Health and Society, Newcastle University

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Fig 2 Personalised pictogram and bar chart showing the likely reduction in risk of cardiovascular events after stopping smoking, reduced from 49 in 100 to 31 in 100. Adapted with permission from the Institute of Health and Society, Newcastle University

【開催日】
2012年4月4日

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