帯状疱疹予防における生ワクチン(ZVL)と組換えワクチン(RZV)の比較

-文献-
McGirr A, et al. The comparative efficacy and safety of herpes zoster vaccines: A network meta-analysis. Vaccine. 2019
May 16;37(22):2896-2909.

-要約-
背景:
・米国およびカナダでは、50歳以上の帯状疱疹予防に以下の2つのワクチンが認可されている(本邦と同様)
   生ワクチン(Zoster Vaccine Live; ZVL) 単回投与
   組換えワクチン(Recombinant Zoster Vaccine; RZV) 2回投与
・ZVLおよびRZVのランダム化比較試験(RCT)は、それぞれプラセボと有効性、安全性を比較している
・2つのワクチンの有効性、安全性を直接比較した試験はない
・この研究では、ネットワークメタ分析(NMA)を使用して2つのワクチンの有効性と安全性を比較した

方法:
・以下のPICOで文献検索、系統的レビューされた(21の全文出版物と4の会議抄録)
 P:帯状疱疹の既往ない50歳以上の成人(免疫不全者で実施された研究は除外)
 I:ZVL、RZVいずれかの帯状疱疹ワクチン接種(用量、スケジュール、準備、投与経路を問わない)
 C:他の帯状疱疹ワクチン、プラセボ、介入なし(異なる用量、スケジュール、準備、投与経路を評価する研究を含む)のいずれか
 O:有効性・・・帯状疱疹の発生率、帯状疱疹後神経痛(PHN)の発生率ほか
    安全性・・・完全な中止、重篤な有害事象、局所反応、全身反応
・詳細な実現可能性評価により、NMAは有効性(帯状疱疹およびPHNの発生率)および安全性(重篤な有害事象および注射部位反応、全身反応)の結果で実現可能であることが示された
・年齢はワクチンの有効性(VE)の既知の効果修飾子であるため、VE分析は年齢ごとに層別化された

結果:
・帯状疱疹への有効性は、60歳以上(Fig. 2A)、70歳以上(Fig. 2B)の両方の年齢層において、RZV(筋注)がZVL(皮下注)よりも有意に優れていた。PHNへの有効性も60歳以上(Fig. 2C)、70歳以上(Fig. 2D)の両方にて同様だった。
・RZVは、ZVLおよびプラセボのほとんどと比較して、注射部位および全身反応が大幅に増加ししたが、定義とデータ収集手順は研究間で異なっていた。重篤な有害事象については、ZVLまたはプラセボとの間に統計的に有意差は見られなかった。

20191109後藤

結論:
・RZVはZVLと比較して、60歳以上の成人の帯状疱疹およびPHNの発生率を大幅に低減する
・RZVは局所・全身反応が多いが、重篤な有害事象についてはRZVとZVLの間に違いはみられなかった

研究の限界:
・研究の数が少なかったため、結果は慎重に判断する必要あり
・少数の研究がNMAの結果に影響を与えた可能性がある
・研究の不均一性の結果、安全性の結果について95%CIが非常に広かった
・利益相反あり

【開催日】2019年11月6日(水)












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