閉経前女性における中間尿培養と急性膀胱炎

―文献名―
Voided Midstream Urine Culture and Acute Cystitis in Premenopausal Women engl j med 369;20 nejm.org november 14, 2013

―要約―
【背景】
急性単純性膀胱炎の原因は、自然排尿中間尿の培養に基づいて判断されるが、培養結果について、とくにグラム陽性菌の増殖が認められる場合に解釈の指針となるデータはほとんどない。

【方法】
膀胱炎の症状を呈する 18~49 歳の女性に中間尿検体を提出してもらい、その後尿道カテーテルを挿入して培養用の尿(カテーテル尿)を採取した。これらのペア検体において、菌種とコロニー数を比較した。主要評価項目は、中間尿中細菌の陽性適中率および陰性適中率の比較とし、カテーテル尿中の細菌の有無を対照に用いた。

【結果】
女性226例の膀胱炎エピソード236件を解析した、評価しえたのは中間尿とカテーテル尿のペア検体 202 組であった。培養で尿路感染症の起因菌が認められたのは、カテーテル尿142検体(70%)、中間尿157検体(78%)であり、カテーテル尿4 検体では尿路感染症の起因菌が 1 種類以上認められた。間尿における大腸菌(Escherichia coli)の存在は、ごく少数であっても膀胱内細菌尿の強い予測因子であり、102 コロニー形成単位(CFU)/mL の陽性適中率は 93%(Spearman の r=0.944)であった。これに対して、中間尿における腸球菌(培養の 10%)と B 群連鎖球菌(培養の 12%)からは、コロニー数を問わず、膀胱内細菌尿は予測されなかった(Spearman のr=0.322 [腸球菌],0.272 [B 群連鎖球菌])。中間尿中に腸球菌、B 群連鎖球菌、あるいはその両方が検出された 41 件のエピソードのうち、カテーテル尿の培養により大腸菌の増殖が認められたのは61%であった。

【結論】
急性単純性膀胱炎を起こした健常閉経前女性において、自然排尿中間尿の培養により、膀胱内の大腸菌が正確に証明されたが、腸球菌や B 群連鎖球菌は証明されなかった。腸球菌や B 型連鎖球菌は大腸菌とともに分離されることが多いが、それら自体が膀胱炎を引き起こすことはまれであると考えられる。(米国国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所から研究助成を受けた。)

【開催日】
2014年11月5日(水)












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