急性鼻副鼻腔炎,急性細菌性鼻副鼻腔炎の診断に有用な病歴,身体所見

―文献名―
Mark H. Ebell, Brian McKay, et al. Accuracy of Signs and Symptoms for the Diagnosis of Acute Rhinosinusitis and Acute Bacterial Rhinosinusitis. Annals Fam Med 2019; 17:164-172.

―要約―
【背景と目的】
過去の急性鼻副鼻腔炎の臨床診断に関するシステマティックレビューは全て15年以上前のものであり,2変量メタ解析のような最新の統計分析的手法を用いていない.本研究の目的は急性鼻副鼻腔炎や急性細菌性鼻副鼻腔炎の臨床診断に関する包括的なメタ分析を行うことである.
【方法】
臨床的に急性鼻副鼻腔炎を疑う外来患者を対象とし,感度と特異度を測定し十分な情報を報告している研究をMedlineで探索した.検索された1649の研究のうち17の研究が組み入れ基準(inclusion criteria)に合致した.急性鼻副鼻腔炎は評価が確定されている参照基準(レントゲン,超音波エコー,CT)により診断され,急性細菌性鼻副鼻腔炎は副鼻腔穿刺による膿汁の証明または細菌培養陽性により診断した.病歴や身体所見の精度の見積もりを測定するために2変量メタ解析を用いた.
【結果】
副鼻腔炎を臨床的に疑う患者において,画像的に確定診断された急性鼻副鼻腔炎の有病率は51%,副鼻腔穿刺により確定診断された急性細菌性鼻副鼻腔炎の有病率は31%であった(Table2).

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急性鼻副鼻腔炎を最もよくrule inできる臨床所見は中鼻道の膿性鼻汁(陽性尤度比[LR+] 3.2),全体的な印象(LR+ 3.0)であった.最も良くrule outできる所見は全体的な印象(陰性尤度比[LR-] 0.37),transillumination(副鼻腔の透過照明)が正常であること(LR- 0.55),先行する気道感染がないこと(LR- 0.48),鼻汁がないこと(LR- 0.49),膿性鼻汁がないこと(LR- 0.49)であった(Table 3).

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限られた情報に基づくが,急性細菌性鼻副鼻腔炎の最良の予測因子は全体的な印象(LR+ 3.8,LR- 0.34),悪臭症(息の悪臭)(LR+ 4.3,LR−0.86),歯痛(LR+ 2.0,LR- 0.77)であった(Table4).

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Clinical decision ruleがいくつか提案されているがどの研究においても前方視的に有効性が確認されてはいなかった(Table5).

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【結論】
臨床的に急性鼻副鼻腔炎を疑う患者において急性細菌性鼻副鼻腔炎は約1/3しか認められない.全体的な印象,悪臭症,歯痛が急性細菌性鼻副鼻腔炎の最良の予測因子であった.C-reactive proteinや尿検査をもちいたClinical decision ruleは有用である可能性があるが,前方視的な有効性の確認が必要である.

【開催日】2019年3月20日(水)

電子タバコの方がニコチン代替療法よりも禁煙率が高い

-文献名-
Peter Hajek, Ph.D, et al. A Randomized Trial of E-Cigarettes versus Nicotine-Replacement Therapy. The New England Journal of Medicine. 2019;7(380):629-637.

-要約-
Background:
電子タバコは禁煙の試みとしてよく利用されるが、禁煙治療として認定されているニコチン代替療法と比べて、その効果についてのエビデンスは限られている。
タバコから電子タバコへの変更することで、健康上のリスクを減らすことが期待されている
ニコチン含有の電子タバコはニコチンの入っていない電子タバコとくらべて禁煙に効果があるとコクラン・レビューは示している
しかし、対面の診療を伴わない、ニコチンパッチと低用量のニコチンを含有している電子タバコによる治療を比較した研究では、いずれの治療法もあまり効果は高くなかった
Method:
イギリスのNHSによる禁煙プログラムに参加した成人を、最大3ヶ月間のニコチン代替療法(各々が選択した製品を利用、複数併用可能)か、電子タバコスターターパック(第2世代、詰替可能、1本あたり18mg/mlのニコチン含有)にランダムに割り付けた。詰替用の液体は、各々が好みの香りや強さのものを購入して良いと勧めている。治療には、少なくとも4週間、週1回の行動療法が行われる。プライマリ・アウトカムは、最終受診で生化学的に評価される1年間の継続的な禁煙とした。フォローから脱落した、あるいは最終的な生化学的な評価を受けなかった参加者は禁煙失敗と判断した。セカンダリー・アウトカムは、参加者の自己申告による治療の利用状況と呼吸器症状とした。
Two-group, pragmatic, multicenter, individually randomized, controlled trial
期間:May 2015-Feb 2018
NHSの禁煙プログラムは英国内では無料で提供されている
ソーシャル・メディアや広告で参加者を募る
事前に候補者をスクリーニングし、ベースラインのセッションに呼ぶ
書面で同意を得て、禁煙日を決める
禁煙日を決めてから、いずれかの治療法にランダムに割り付ける
ランダム化の後は、すぐに製品の利用を開始する
全ての参加者は行動療法的なサポートを受ける
医師による1対1のセッションで、CO濃度測定も行われる
参加者は26週と52週に、電話にて製品の使用状況と禁煙状況について報告する
52週の時点で禁煙あるいは50%以上の減煙ができているか参加者はCO濃度測定するよう勧められる(26$US支給あり)
ニコチン代替療法:パッチ、ガム、飴、鼻スプレー、口スプレー、mouth strip、吸入、microtabs)、併用療法が推奨されており、特にパッチと速攻型系抗生剤の組み合わせが多い。変更も可能。提供の仕方はサイトによって異なる。通常の治療の同様、最大3ヶ月まで利用可能。
電子タバコ:One Kitというスーターキットを提供される。電子タバコの詰替方法の指導あり。電子タバコの液体がなくなったら、ネットや店で詰替用を購入してもらう。ある製品が合わなければ別な製品へ変更しても良い。詰替用の液体は、異なる香りや強さを自由に試してみてよい。One Kit 26-40$。
ニコチン代替療法も電子タバコも、禁煙後4週間はもう一方へ変更してはダメ。
Results:
Figure 1, Table 1〜5参照
Conclusion:
行動的なサポートが行われている場合には、電子タバコはニコチン代替療法よりも禁煙に対する効果がある。
Discussion:
他の同じような研究と比べて禁煙率がとても高い。その原因として以前にも禁煙にトライしたことのある参加者が多いので、参加者のモチベーションが高かったか。あるいは対面のサポートがあったからか。詰替可能な電子タバコがよかったのか、自由に詰替用液体を選択できたからか。
これまでの研究では、電子タバコはタバコの離脱症状が軽く、禁煙率が高く、それぞれのニーズに合わせてニコチン量を選べることがニコチン代替療法よりも良い理由としている。
電子タバコの継続率はかなり高い。まだ知られていない健康上のリスクが長期使用で出てくる可能性がある。しかし、便秘や口内炎、体重増加といった禁煙の離脱症状を和らげる効果がある。ヘビースモーカーの再発予防のためには役立つかもしれない。
Limitation:製品は盲検化出来なかった。CO濃度は24時間以内の喫煙を検出するため偽陰性の可能性あり。脱落率が21%と高く、通常研究の妥当性に影響するとされるが、他の禁煙の研究でも同等。
By Dynamed:
禁煙率は人種によって異なる。今回の研究では、人種毎のデータがなく、人種によって調整された分析がされていない。
白人やヒスパニックでは禁煙率は高いが、アフリカン・アメリカンでは禁煙率は低い。

【開催日】2019年3月6日(水)

プライマリ・ケアにおける受診予約までの時間短縮対策の システマティクレビュー

-文献名-
Ansell, Dominique, et al. “Interventions to reduce wait times for primary care appointments: a systematic review.” BMC health services research 17.1 (2017): 295.

-要約-
背景:近接性と使い勝手の良さ、は効率的かつ効果のあるプライマリケア提供体制の重要な特徴である。昨今、タイミングの良い家庭医への受診がカナダにおいて懸念されている。好ましくないアウトカムと受診予約までの時間の長さは関連があり、人によっては救急受診に頼ることになっている。受診予約までの時間が長いと、患者は良くない健康アウトカムを経験し、救急外来を使用することになる。私たちの研究の主目的は、系統的に文献をレビューし、受診予約までの時間を短縮するための介入方法を同定することである。また二番目の目的として、患者満足度の評価と未来院率を下げることである。
方法: Medline via Ovid SP (1947 to present), Embase (from 1980 to present), PsychINFO (from 1806 to present), Cochrane Central Register of Controlled Trials (CENTRAL; all dates), Cumulative Index to Nursing and Allied Health (CINAHL; 1937 to present), Pubmed (all dates) のデータベースを検索し、プライマリケアの受診予約までの時間減少のための介入とアウトカムの関連を報告した研究を同定した。2名の独立した研究者が、事前に定めた包含・除外基準とMulti-level screening approachを用いてエントリーした全ての研究をレビューした。また、the Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interventionsに基づいて行った。
結果:3960件の文献が同定され、11件が全ての包含・除外基準を満たした。対象となった文献からデータ抽出を行うと、open access schedulingが最も普遍的に使用されている、受診予約までの時間短縮のための介入方法であった。さらに対象となった研究は、診療後のフォローの電話対応、ナースプラクティショナーがスタッフの上にいること、看護師やGPがトリアージをすること、E-mailによる相談、は受診予約までの時間短縮に効果があった。
結論:私たちの知る限りでは、プライマリケアの受診予約までの時間短縮のための介入を同定した、初めての系統的レビューである。結果によれば、open access schedulingと他の患者中心の介入が時間短縮に寄与するかもしれない。
このレビューが、政策立案者や家族内のケア提供者へ、タイムリーなプライマリケアの利用へ繋がる介入を紹介するであろう。
open access schedulingとは・・・(同じ主治医にいつでも受診する体制を確保することが重要という前提がある) 外来予約枠を50%あまりopenにしておいて(予約を入れない状態に当日までしておく)、当日のニーズにその主治医が答えられるようにするモデル。従来のモデルでは、外来予約枠は10%あまりopenにして対応していたり、当日ニーズに対応するWI枠担当医のような医師を設定するモデルがあったとのこと。
カバーする人口規模と医師の外来枠の数を分析して、demand/Capacityのバランスを見た上で、何%程度にするか決めるようだ。まずprimary careという医療体制の国ではpopulationの分析からdemandの予測もしやすいのだろう。

【開催日】2019年3月6日(水)

血圧コントロールを評価するための血圧日誌の活用

-文献名-
James E.Sharman, BHMS(Hons), PhD, et al. Pragmatic Method Using Blood Pressure Diaries to Assess Blood Pressure Control. Annals of family medicine. Vol.14, No.1, January/February 2016

-要約-
Introduction
診療所血圧は患者の血圧管理によく使われるが、真のコントロール状況を正確に反映しないという限界がある。家庭血圧(HBP)、または24時間自由行動下血圧(ABP)の使用は予後有用性が高い。HBPは一般的に広く利用されており、その有用性から多数の国で支持されているが、患者の日誌から手動で血圧の平均を計算しなければならないという問題がある。外来の時間で医師がその計算をすることは現実的ではない。今回、HBPが収縮期血圧の閾値(≧135mmHg)を超えている割合について、どの程度の割合が最適かを決定する目的で研究が行われた。
Method
3つのオーストラリアの施設で、高血圧治療中の患者286名が募集され、ランダム化臨床試験が実施された。患者は合併症のない本態性高血圧に対し、3種類以下の降圧薬内服により治療を受けている妊娠していない成人が選ばれた。除外基準は左室心筋重量係数の異常、冠動脈疾患または腎疾患の既往、血清クレアチニン>1.6、二次性高血圧、コントロール不良の高血圧(診療所血圧>180/100)、大動脈弁狭窄症、上肢閉塞性アテローム性動脈硬化症の患者である。患者は7日間HBPを記録し、24時間ABP、大動脈硬化、左室心筋重量および機能、ならびに研究登録時のベースライン検査で評価された左房面積が測定された。24時間ABP収縮期血圧≧130mmHg、または日中の24時間ABPの収縮期血圧≧135mmHgと定義された。確証的証拠による検証は、最終臓器疾患のマーカーとの関連によって行われた。
Results
治療/目標閾値を超える24時間のABP収縮期血圧の最良の予測因子は、最後の10回の在宅収縮期血圧測定値のうち3回以上が135mmHg以上の血圧となっていることであった(Table 2参照)。この基準を満たさない患者と比較して、この基準を満たす患者は標的臓器疾患の証拠があり、有意に高い大動脈硬化、左室の相対的な壁肥厚、左房拡大、左室駆出率低下がみられた。
Discussion
患者のHBP日誌の使用は、血圧管理ガイドラインおよび国際的な専門家委員会によって推奨されているが、外来の中で全ての患者のHBPの平均を計算することは現実的ではない。本研究により、最後10回のHBPのうち30%以上が≧135mmHgであった場合、24時間ABPによれば血圧コントロールが不良になる傾向があることが分かった。その妥当性として、最後10回のHBPの30%以上が≧135mmHgとなった患者で、高血圧関連の心臓および大動脈の末梢臓器疾患罹患率が高いことで裏付けられた。本研究の限界として、今回の調査結果は我々が使用したHBPプロトコルの影響を受けているかもしれず、異なるHBP記録方法や、著明に高い診療所血圧(>180/100mmHg)の患者に一般化できない可能性がある。また、降圧薬の服用時間を標準化したり、HBPの一貫性に影響を与える可能性のある日常生活活動を制限したりはしなかった(運動習慣、食事、飲酒など)。それでも、HBPが今回の研究で使用され、ガイドラインで推奨されているような方法で記録された場合、再現性高く、信頼性の高い血圧が確認できる。

【開催日】2019年2月20日(水)

ACE阻害薬と肺癌リスク

-文献名-
Blánaid M Hicks, et. al. Angiotensin converting enzyme inhibitors and risk of lung cancer: population based cohort study BMJ 2018;363:k4209

-要約-
Introduction:
アンジオテンシン変換酵素阻害剤(以降、ACEI)は短期的には比較的安全であることが示されているが、長期使用が癌のリスク増加と関連する可能性が懸念されている。いくつかの生物学的研究がACEIと肺癌リスクとの関連の可能性のために存在する。ACEIの使用は肺にブラジキニンの蓄積を引き起こし、肺がんの増殖を刺激しうると報告されている。5また、サブスタンスPの蓄積をもたらし、これは肺癌組織において発現され、そして腫瘍増殖および血管新生と関連している。
いままでの研究では無作為化対照試験のメタアナリシスでは、ACEIによるがんの発生率の増加は認めらなかったが、ほとんどのサンプルが比較的小規模で追跡期間が短かった(中央値3.5年)。アンジオテンシン受容体遮断薬(以下、ARB)の使用と比較してACEIの使用が肺癌リスク増加と関連しているか決定するため大規模な集団ベース試験を行った。
Method:
この研究は1500万人以上の患者を含む約700の一般診療からのデータが含まれる、英国臨床診療研究データリンク(CPRD)を使用した。降圧薬(βアドレナリン受容体遮断薬、αアドレナリン受容体遮断薬、ACEI、ARB、カルシウムチャンネル遮断薬、血管拡張薬、中枢性降圧薬を含む)で新たに治療開始された18歳以上の全患者の基本コホートを特定した。すべての患者に少なくとも1年間の病歴がCPRDにあることを要求した(利尿薬、神経節遮断薬、およびレニン阻害薬)。
上記で定義された基本コホートから、1995年1月1日以降(英国でACEIとARBの両方が処方可能となった最初の年)の12月31日までに新規降圧薬を服用し始めた全患者の試験コホートを特定した。これらの患者には、新たに降圧薬で治療開始された患者、ならびに以前の治療歴で使用されていない降圧薬を追加または切り替えた患者が含まれた。癌と診断をうけたことのある患者(非黒色腫皮膚癌以外)およびコホートに入る前の任意の時点で癌治療(化学療法または放射線療法)を受けたことのある患者は除外した。潜伏期間の考慮と追跡調査の間の偶発的事象の同定を確実にするためにコホート登録後の追跡調査1年未満の患者を除外した。
すべての解析モデルでは、コホート参加時に測定された以下の変数について調整された:年齢、性別、コホート参加年、BMI、喫煙状態(喫煙継続中、禁煙後、非喫煙)アルコール依存性疾患(アルコール依存症、アルコール性肝硬変、アルコール性肝炎、肝不全を含む)、および肺疾患の既往歴(肺炎、結核、慢性閉塞性肺疾患を含む)。さらに研究モデルには治療された高血圧の期間(降圧薬の最初の処方からコホート参加との間の時間として定義)およびコホートに参加前のスタチンの使用が含まれた。
各曝露群について、ポアソン分布に基づいて、肺癌の粗発生率および95%信頼区間を計算した。欠損値を持つ変数の多重代入を使用して、アンジオテンシン受容体遮断薬の使用と比較したACEIの使用に関連する肺がんのハザード比および95%信頼区間を推定するために、時間依存Cox比例ハザードモデルを使用した。
Results:
コホートには992 061人の患者が含まれ、1年後のコホート参加準備期間を超えて平均6.4(SD 4.7)年間追跡された。追跡調査期間中、335,135人の患者がACEIで治療され、29,008人がARB、そして10 1,637人がACEI/ARB併用で治療された。全体として、7952人の患者が肺癌に罹患していると新たに診断され、1000人年当たり1.3の粗発生率1.3(95%信頼区間1.2〜1.3)となった。

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表1は、コホート全体のACEI、ARB、および他の降圧薬の使用によるベースライン特性を示す。アンジオテンシン受容体遮断薬の使用者と比較して、ACEI服用群は男性、アルコール関連障害、現在喫煙していること、およびより高いBMIを有する可能性が高かった。さらに、ACEI服用群は治療された高血圧の期間がより短く、スタチンや他の処方薬を使用する可能性がより高かった。ACEIおよびARB服用者は、肺炎、結核、および慢性閉塞性肺疾患の類似した病歴を持っていた。

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ARBと比較して、ACEIは14%の肺癌リスク増と関連していた(1000人年あたり1.6v1.2 ハザード比1.14、95%信頼区間1.01〜1.29)。5年未満のACEIの使用は肺がんのリスク増加と関連していなかった(ハザード比1.10、0.96から1.25)。しかし5〜10年の使用(1.22、1.06〜1.40)で上昇し、10年以上の使用(1.31、1.08〜1.59)でも増加し続けた。ACEI開始以降の期間についても同様の関連性が観察され、ハザード比は開始後より長い時間で増加し、開始後10年以上でピークに達した(ハザード比1.29、1.10から1.51)。

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Discussion:
約100万人の患者を対象としたこの大規模な集団ベースの研究では、ACEIの使用は全体で14%の肺がんリスクの増加と関連していた。関連性は5年間の使用後に明らかになり、特に10年間以上ACEIを使用した患者の間では、長期間の使用で増加した(31%のリスク増加)。英国では、毎年7,010万件の降圧薬が投与されており、そのうち約32%がACEIである。
以前の無作為化比較試験のメタアナリシスでは、ACEI服用と癌全体または肺癌との間に関連は見つからなかったが、比較的短期間の追跡期間(中央値期間3.5年(1.3〜5.1年))であることから癌などの長期の有害事象を評価するのに十分な追跡期間ではなかった。本研究で5年間の使用後にACEIと肺癌リスクとの関連が明らかになったことを考えると、これは特に重要である。
この研究にはいくつかの制限がある。まず、重要な交絡因子を調整することはできたが、この研究では、社会経済的地位、食事、ラドンまたはアスベストへの曝露、肺がんの家族歴など、他の潜在的な交絡因子に関する情報が欠けていた。さらに、喫煙状態を調整したにもかかわらず、喫煙の期間と強度に関する詳細な情報が不足していた。しかしながら非喫煙者内で行われた分析は、明らかな持続時間- 反応の関連性とともに、一次分析の結果と一致する結果を生み出し、喫煙強度による交絡が今回の調査結果に重大な影響は及ぼさないだろう。第二に、CPRDの処方は一般開業医によって書かれた処方を表しているので、患者が治療計画に従わなかったり、専門家から処方を受けたりした場合、ばく露の誤分類が起こり得る。しかし、コホートに入るすべての患者が降圧薬で新たに治療された患者であったので、非遵守による誤分類は最小限であり、ACEIとARBの間ではおそらく差がないはずである。
最後に、持続性咳嗽はACEIの一般的でよく知られた副作用であり、観察された関連性が検出バイアスに起因する可能性を高める。ACEIを服用している患者は、胸部コンピュータ断層撮影などの診断的評価を受ける可能性が高く、前臨床肺癌の検出率が増加する可能性がある。CPRDに胸部検査に関する情報は十分に記録されておらず、分析でこの可能性を説明することはできなかった。しかし、最近の研究では、ACEIとアンジオテンシン受容体拮抗薬の開始後の胸部検査での違いはごくわずかなものと示されており、さらに、肺癌の過剰検出は治療開始後比較的早く観察されることが予想され、それが我々の追跡調査を1年遅れらせた理由の一つである。さらに、ACEIの使用と肺癌リスクとの関連は、使用期間の増加(少なくとも5年間の使用後)によってのみ明らかになった。まとめると、これらの結果は肺癌の過剰検出の仮説を裏付けるものではない。
Conclusion:
この大規模な集団ベースの研究では、ACEIの使用は、期間と反応の関係の証拠とともに、全体として肺がんのリスクの上昇と関連していた。観測された推定値は控えめだが、肺癌リスクがある多数の患者につながる可能性があるため、今回の知見は他の状況でも再現する必要がある。

【開催日】2019年2月20日(水)

サルコペニアと嚥下障害

―文献名―
Ichiro Fujishima. Sarcopenia and dysphasia. Sarcopenia and dysphagia. 2019; Jan 9.

―要約―
Introduction:
 サルコペニアと嚥下障害については学会や研究会で話題に上がることが多い。しかし、明確な基準や定義はまだ定まっておらず。今後のさらなる研究の発展のためにも、現時点でわかっていることをまとめる必要があると考えられた。メカニズム・診断・治療・今後の展望について統一見解を出すことを目的とする。(日本摂食嚥下リハビリテーション学会、日本サルコペニア・フレイル学会、日本リハビリテーション栄養学会、日本嚥下医学会の4学会合同で作成)

 サルコペニアは1989年に提案された概念で、骨格筋量の低下に伴う筋力低下による身体機能低下を示している。診断基準は未だまちまちで、骨格筋量は必須項目であるものの、筋肉の機能の評価には筋力低下(握力)と身体機能低下(歩行速度)の両者もしくはいずれかを採択するのかで意見は分かれている。嚥下機能との関連については2012年に最初の報告があり、その後は本邦を中心に研究が重ねられている。サルコペニアの概念は、老化に伴う生理的なもの(内的要因)と運動不足・栄養摂取不足といった外的要因の両者が誘因となって生じる筋萎縮を示しており、原因には中枢神経、筋繊維自体の変化、ホルモンや栄養、生活習慣などが関与している。嚥下筋のサルコペニアについては未だ議論中で、嚥下筋の廃用とサルコペニアの違いや、栄養改善と訓練によって回復可能性があるのかどうかについてさらなる研究が必要である。
 サルコペニアによる摂食嚥下障害のリスク因子としては、サルコペニアそのもの、低栄養、低ADLがあり、予防にはリハビリテーションや栄養管理が有用ではないかと考えられている。
現在、サルコペニアに伴う嚥下障害は2017年に診断フローチャート(Fig.1)があり、嚥下関連筋の筋肉量を評価せずに診断が可能である。これにより、「サルコペニアの嚥下障害とは、全身と嚥下筋関連のサルコペニアによる摂食障害である。全身のサルコペニアをみとめない場合、神経筋疾患によるサルコペニアは除外。加齢・活動低下・低栄養・疾患による二次性サルコペニアは含む。」定義されている。嚥下関連筋の筋肉量はCTやエコーで評価可能と言われており、特にオトガイ舌骨筋のエコーでの筋肉量・輝度による評価が有用と言われており、サルコペニアの診断基準案(Table.1参照)を提示した。
 治療によってサルコペニアによる摂食嚥下障害が改善されたという報告は3例。いずれも摂食嚥下リハビリと同時に35kcal/kg(理想体重)を目標とした栄養管理を行っている。リハビリテーションと栄養改善の併用がやはり重要と言える。

 嚥下筋にサルコペニアが生じた場合の嚥下障害の判定方法は未だ不明瞭。両者の関係性についても引き続き議論を要する。予防や治療については、栄養改善を目指した栄養管理がどこまで予防・治療に効果を及ぼすのかを明らかにしていきたいところ。健常高齢者や加齢に伴う変化を評価していくことや、薬物療法の開発も今後の課題の一つである。

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CC:下腿最大径、DXA:二重エネルギー X 線吸収測定法、BIA:生体インピーダンス法
DXAは全身測定用のものが必要のため、骨密度測定に一般に使われているものは不適切
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【開催日】2019年2月6日(水)

禁煙による体重増加の影響

―文献名―
Yang Hu. et al. Smoking Cessation, Weight Change, Type 2 Diabetes, and Mortality. N Engl J Med 2018; 379:623-632.

―要約―
Introduction:
禁煙後の体重増加によって、禁煙による健康上の利益が減少するかどうかは明らかにされていない。
Method:
米国の男女を対象とした3つのコホート研究で、禁煙した人を特定し、禁煙状況と体重の変化を前向きに評価した。禁煙者における2型糖尿病・心血管疾患による死亡・全死因死亡のリスクを禁煙後の体重の変化量別に評価した。
Results:
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最近(禁煙2〜6年間)禁煙した人は、現在の喫煙者よりも、2型糖尿病のリスクが高く、HR:1.22 (95%CI:1.12-1.32)。
しかし、心血管疾患による死亡のHRは現在の喫煙者と比較して、体重増加の程度を問わず最近の喫煙者および長期間(>6年間)の禁煙者ともに低下した。
2型糖尿病のリスクは、体重の増加量に正比例しており、体重増加がない・0.1〜5kg増ではリスク上昇の有意差はなかった。
禁煙した人では、禁煙後の体重変化にかかわらず、死亡率に一時的な上昇は認められなかった。現在の喫煙者と比較して、心血管疾患による死亡のHRは、最近の禁煙者のうち、体重が増加しなかった群で0.69(95%CI:0.54~0.88)、0.1~5.0 kg増加の群で0.47(95%CI:0.35~0.63)、5.1~10.0 kg増加の群で 0.25(95%CI:0.15~0.42)、>10.0 kg増加の群で0.33(95%CI:0.18~0.60)、また、長期禁煙者で0.50(95%CI:0.46~0.55)であった。全死因死亡についても同様の関連が認められた。

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Fig1
図A:2型糖尿病のリスクは禁煙後5〜7年でピークとなり、その後減少する。
図B:体重増加を伴わない最近の禁煙者の2型糖尿病のリスクは、体重が増加した禁煙者におけるリスクよりも、喫煙をしたことがない人のリスクに早く近づいた。

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Fig2
図A:心血管系死亡率は禁煙後に大幅に減少し、10〜15年で最低に達し、その後ゆっくり上昇しましたが、現在の喫煙者のレベルには到達しなかった
図B:層別分析では、このような関連パターンがすべての体重増加群で観察されたが、体重増加なしの群の中では、心血管死亡率は5〜10年間禁煙した後減少し、その後上昇傾向なしに横ばいになった
図C:全死因死亡率は5〜7年の中止で単調な減少を示し、その後横ばい状態になった
図D:このパターンは、体重増加なしの禁煙者が禁煙後に直線的なリスク減少を示したことを除いて、すべての体重変化群で観察された

CONCLUSIONS:
大幅な体重増加を伴った禁煙は、2型糖尿病の短期的なリスクの上昇に関連したが、心血管死亡と全死因死亡の減少に対する禁煙の利益を減少させなかった。

[開催日]2019年2月6日(水)

プライマリケアにおけるタイムマネージメント:「時間がない」のはホント?

―文献名―
Tanner J Caverly, Rodney A Hayward, James F Burke
Much to do with nothing: microsimulation study on time management in primary care
BMJ 2018;363:k4983 | doi: 10.1136/bmj.k4983

―要約―
【目的】『総合診療医は決断の共有や予防医学に割く時間がない』という主張の信頼性を調査する
【デザイン】Monte Carlo microsimulation study
【セッティング】米国のプライマリ・ケア
【参加者】National Health and Nutrition Examination Surveyから導き出された、米国の年間労働時間と
患者パネルサイズ(2000人の患者)を代表する1000人の総合診療医
【主要アウトカム】予防的介入において決断を共有する際に、必要な時間と実際に利用可能な時間
(prevention-time-space-deficit)
【結果】総合診療医は平日、予防的ケアを話し合う時間を平均29分有する(各受診者には2分少々のみ)が、
彼らは予防に関する決断の共有を全て終わらせるのに6.1時間必要である。全ての参加者は
prevention-time-space-deficit(平均5.6時間の欠如)を経験している。しかし、この時間の欠如は
個人的な時間を減らして仕事にシフトすれば簡単に克服しうる。例えば、入浴の頻度を1日おきに減らす、
彼らのことをあまり好きでない年長の子供達との時間を削る、などである。
【結論】この研究では、総合診療医が個別のケアのための価値ある時間を浪費しているという疑惑を確認している。
プライマリ・ケアの権力者は、ひとたびこの個人的な時間の多さについて情報提供されたなら、総合診療医が
個人的な時間をもっと臨床的な需要へ再分配することを説得する方法を試し始めることが出来るだろう。

【開催日】2018年12月19日(水)

急性期小児疾患における意志決定

―文献名―
‘So why didn’t you think this baby was ill?’ Decision-making in acute paediatrics.
Arch Dis Child Educ Pract Ed. 2018 Mar 1. pii: edpract-2017-313199. doi: 10.1136/archdischild-2017-313199.

―要約―
Introduction:
小児の急性疾患の診療の核については不明な点が多いです。重篤な疾患に出会う確率は低いですが、見逃すと致命的となります。今まで有効なバイオマーカーとスコアリングシステムの探索を行っていたにも関わらず、小児の重篤な疾患を鑑別するための診断ツールに大きな変革はありません。
詳しく調べるか、経過観察するか、治療するかの判断は医師の経験に基ついています。
不要な入院を防ぎ、安全にかつ効果的に子供たちに介入する意思決定はどのように作られるか?
この記事では小児急性疾患における意思決定のアートと化学について臨床医と教育者が無意識に
使っているプロセスを理解し、概念化させることを目的とします。
A common problem:遭遇する可能性は低いが、重篤な急性疾患の鑑別は重要である。急性小児疾患の見逃しは責任が大きいにも関わらず、診断のプロセスを複雑にする4つの要因があります。
1小児生理学の性質:小児の生理学的評価(バイタル)は複雑です。バイタルの基準値が設定され、それを知っていることは重要です。しかし専門家の意見に基つかれて作成されているため正常範囲内に異常な子供が含まれていることも多々あります。つまり基準値は普段の状態や診察内容などの他の一連の流れも含めた傾向が確立された際に有用となるものです。これは流れが確認出来ない可能性があるプライマリケア医、救急医には困難なことがあります。
大事なのは病気の全体の程度を裏つけるためにバイタルを利用することです。
2コミュニケーションの多様性:小児の診療で重要なのは病歴です。ここで注意として、病歴を保護者から聞く際に、保護者の不安(主観)によって、プレゼンテーションが強く影響することを知っておく必要があります。
また検査、診察の難しさもあります。(例:4歳児の脳波の検査が正しいのか?2歳児の腹部診察での号泣の意味など)。どの情報を取り入れるか理解するためには経験が必要です。また、意思決定に関しては患者のプレゼンテーション
を分析し統合的に判断する必要があり、その際には「リスク」についても適切に説明されなければなりません。
病気の診断に関しては医師の努力が依然に必要ではあるが、意思決定を行う際の最適な方法については今後決められるべきである。
3臨床医の経験則:ヒューリスティックは完璧ではないが、十分に実用的な問題解決アプローチです。経験豊富な臨床医が膨大な病歴と検査から得られた情報を融合させて無意識に行います(table1)。トラップを回避するためには直観的思考よりも分析的思考が重要ですが、緊張性気胸のように直観的思考が必要な場合もあるし、分析的思考が過度だと親に混乱を与えてしまう可能性があります。この中でバイアスに対する1つの対策がベイズの定理の適用です(figure1).事前確率を見積もり、検査を行い、検査後確率から診断に至る方法です。
4外的因子の影響:医師と保護者の病気に対するアジェンダが異なることが多々あります(table2)。例えば頭部外傷では親は被曝のリスクから子供を守るよりもCTスキャンをとることを優先することがあります。また、有熱者では安全に帰すために髄膜炎を否定する医師と咳を治して欲しい保護者のようなアジェンダのズレも影響しています。
病気の発生の影響:小児における一貫した課題は重大疾患になる確率が低いことです。医師は安心のために過度に検査をするか直観に基つくのかに直面します。有病率が非常に低い疾患で所見がない場合は検査の意義は低い一方で、特定のプレゼンテーションを持つ疾患では検査の意義は高い。小児の診断決定ツールはあまり有でない。英国で使用されているNICEの有熱のガイドラインは感度、特異度ともに乏しい。頭部外傷ガイドラインは感度を犠牲にすることなく特異性を達成した稀なツールである。疾患の発症は年齢でも異なる。例えばアトピー性の喘息は5歳未満では稀であり、3歳の子供の喘鳴の再発はウイルスに起因するものと誰もが考えるだろう。しかし年齢が変わるとその確率も変化してくる。喘息のリスク因子として確定したものもなく最近の英国呼吸器学会でもアトピーの家族歴は貧弱な指標と示しています。
まれな疾患と一般的な疾患を区別するための明確なツールはなく、一般的な疾患の方が明らかに多い。稀な疾患のネガティブを証明できないことは小児診療の意思決定における最大の課題の1つです。
上級意思決定と直観の利用:小児急性疾患の診断は、テストや意思決定ツールに頼ることが出来ないので上級意思決定への道をガイドラインは示しています。上級意思決定とは子供を安全で正確な臨床評価を受けるプロセスである。仮説を確認するか否か検証するテスト(hypothetic-deductive technique)やベイズの定理のような教育的、数学的アプローチに沿うことは、正しいという本来の感覚です。このゲシュタルト(どちらにもとれる感覚)と直観の両者の利用は上級意思決定の中核的な実践です。スクリーニングツールは未経験者を助けるが、すべての患者に適応するものでもない。臨床的な直観を発達させる能力は、患者経験が最も大事である一方でフィードバックプロセスやエラーから学ぶことも重要である。その教育戦略についてbox1に記載があります。子供を見る臨床医の間では多くの暗黙の知識が存在します。これはエビデンスベースの外にあり、ガイドラインには含まれません。デルファイ法(熟練の意見を集約する)などのツールを使用することで知識を有効な方法で抽出することが可能になります。
これによって患者経験から生まれる重要な要素が明らかになる可能性があります。これは今までグレーの領域を解明するかもしれない。経験から生まれる大規模なコンセンサス・オピニオンの発表は意思決定プロセスの重要な要素の開発に大きく関わるだろう。
結論:小児診療の意思決定はいくつかの要因によって影響されます。子供/親に依存するもの、臨床医に依存するものがあります。認知バイアスを意識し上級意思決定者へのアクセスを行い、臨床実践における直観の役割を理解することは急性小児科診療の転機を改善する上で重要です。医師は最良の決定を行うために可能な限り公表されたエビデンスを利用すべきです。暗黙の知識の開発と適応は、現在は理解不十分な部分ではあるが、意思決定における最も重要な要素の1つとなる可能性がある領域です。

【開催日】2018年12月19日(水)

Multimorbidity発生の予測

―文献名―
Luke T.A.Mounce,PhD et al. Predicting Incident Multimorbidity. Ann Fam Med 2018;16:322-329. https://doi.org/10.1370/afm.2271.

―要約―
PURPOSE
多疾患併存は有害な結果に関連するが、その発生の決定要因に関する研究は不十分である。私たちは社会人口統計学的、健康的、個人的な生活習慣(例えば、身体活動、喫煙、BMI)のどのような特徴が多疾患併存の新規発生を予測するかを研究した。
METHODS
10年間のフォローアップ期間を含む英国加齢縦断研究(ELSA)における50歳以上の4,564名の参加者のデータを使用した。慢性疾患がない研究参加者(n=1477)については、2002-2003年から2012-2013年の間の結果とベースライン特性の関連性を別々に調べるための離散時間ロジスティック回帰モデルを構築し、 初期の疾患にかかわらず10年以内の疾患の増加、および多疾患併存の発生に対する個々の疾患の影響を調べた。
RESULTS
多疾患併存の新規発生リスクは、年齢、財産(少ない方がハイリスク)、身体活動低下または外的統制(ライフイベントは自分ではコントロールできないと信じていること)と有意な関連性がある。
性別、教育、社会的孤立に関しては有意な関連性は認められなかった。
疾患が増加した参加者(n=4564)については、喫煙歴のみが追加の予測因子であった。
単一のベースライン疾患(n=1534)を有する参加者にとって、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息および不整脈は、その後の多疾患罹患と最も強い関連性を示した。
CONCLUSIONS
我々の知見は、影響を受けやすいグループの多疾患併存の新規発生予防を目的とした戦略の開発と実施を支援する。このアプローチは、生活習慣要因に対処する行動変容を組み込み、健康関連の統制の所在(Locus of Control)を目標とすべきである。

【開催日】2018年12月5日(水)