/ 家庭医の養成 / 初期研修

初期研修
HCFMは家庭医療の実践と教育を重要なミッションと考えています。その中で後期研修として今までも様々な教育を提供してきました。今後初期研修に対しても貢献できることはないかと思い、皆でたどり着いた研修方法をここではご紹介します。興味のある方は是非以下をお読みください。
|

寿都町立寿都診療所 中川貴史 |
はじめに
HCFMの初期研修への関わりは、開設以来日鋼記念病院との協力の下行われてきました。初期2年間に各診療科ローテートブロック研修を行いながら、ハーフデイバックや地域医療研修、その他種々のプログラムが行われてきました。
平成20年度から医療法人 北海道家庭医療学センターが新たに設立することを機に、一施設に完全に依存するという旧来のスタイルを脱却し、新たな枠組みで初期研修への関わりを見直す必要が出てきました。
そこで今後HCFMが初期研修に対して取り組もうと考えているのがこれから説明する「家庭医療初期研修医サポートシステム」です。
家庭医になるための初期研修の道の選択枝の一つとして
初期研修時代から家庭医療に接することの重要性は以下のように考えられます。
- 医師として第一歩を踏み出す時期に、医師として最低限必要なプロフェッショナリズムを身に付けられること。
- 様々な地域において、患者を取り巻く背景を考慮し診療することの重要性を理解できること。
- 医療のみならず、医師としては必須の保健活動の重要性を感じられること。
これらを通して、今後の医師としての成長に大きな糧となることを期待しています。さらに次の進路として当センターが提供する後期研修プログラムが用意されており、より実践的な知識、技術、態度を、現場の地域・家庭医療を通して学ぶことができます。
家庭医療初期研修医サポートシステム について
概要
北海道内の臨床研修病院に家庭医療研修医枠を新たに設置していただけるよう要請し、賛同を得られた協力施設と共に地域医療・家庭医療についての研修を行っていきます。研修医は、いつもは所属している臨床研修病院にて各診療科ブロックローテート研修を行います。その間、ところどころで地域医療・家庭医療についての研修をHCFMが中心となって提供していきます。例えば、ハーフデイバック、1か月間の地域医療ローテート研修など種々のプログラムを用意しております。
このように、地域や家庭にふれる機会を多く持つことで、様々なニーズを感じ、それに対応する能力を身に付け、実践し、さらに振り返りを行っていく作業を通じて、家庭医としての質の向上を行っていくことで、北海道の地域医療推進に貢献していこうと考えています。
なぜ、今このサポートシステムが必要なのか?
現在日本の医療システムの中で最重要課題の一つである地域医療においては、厚生労働省をはじめとして、北海道、さらには各地方自治体などが医師確保に奔走し、医療機関の集約化など様々な施策を推し進めようとしています。
北海道においても様々な施策が講じられようとしている中、初期研修に対する地域医療、家庭医療の教育が比較的手薄となっているのが現状であり、我々HCFMは今後新たな枠組みを構築していくことは急務であると考えています。
このような状況の中で、設立以来地域の第一線の診療所や中小病院にて活躍できる医師を育ててきたHCFMは医療法人母恋(旧カレスアライアンス)から独立するのを契機に、北海道内の多くの臨床研修病院との連携をより強固にし、今後の地域医療への貢献を目的に本プログラムを新設することになりました。初期研修医を対象としたプロジェクトとして、地域医療、家庭医療に対する質の高い教育を行うことにより、良質な医師を養成し、彼らが楽しく笑顔で、地域住民と共に働くことが出来るようサポートできれば幸いと考えています。
研修場所
協力施設群
通常は協力施設群にて初期臨床研修を行っていく。
HCFM関連施設
- 本輪西ファミリークリニック
- 更別村国民健康保険診療所
- 寿都町立寿都診療所
後述の地域医療ローテーション、ワークショップなどにて研修を行っていく。

サポート開始時期
平成23年4月より本システム始動予定です。
ただし、平成22年度より先行して以下のように一部のプログラムを提供する予定です。
サポート内容
協力施設群へのサポートと家庭医療研修医へのサポートの2つから構成されています。
(ア)協力施設群へのサポート
広報活動の協力を行っていき、リクルートメント活動の一端を担えれば幸いと考えています。
(イ)家庭医療研修医へのサポート
地域の診療所、もしくは中小病院において患者自身およびその家族に継続的かつ包括的なヘルスケアを提供することができる家庭医に必要とされる能力を身に付けるための足がかりを見出すことができるよう、以下のプログラムを用意しています。
プログラム
ハーフ・デイ・バック(HDB)
初期研修2年間にわたり、週に一度半日の割合で行われるHCFM関連施設での継続した家庭医療研修。外来・訪問診療研修、ケース・カンファレンス、家庭医療レクチャー、ビデオ・レビューなどが提供され、家庭医療研修医としてのアイデンティティを保ちながら研修できる。
地域医療ローテーション
2年間で2ヶ月間の地域医療研修枠において当センター内のコアとなる診療所での短期集中研修を行います。
地域ワークショップ
土日を利用してHCFM関連施設群のある地域において宿泊施設を利用して当センタースタッフ・フェローが提供する家庭医療についての学びを行う。そこでは当センター後期研修医も集合するので、年代の近い先輩との交流ができる。また、学生や他の研修医などの参加も呼びかけており、家庭医療を目指す同年代の人とも交流ができる。
指導医面談
年に2回、ハーフ・デイ・バックで連携している協力施設群とHCFM関連施設群の指導医が面談を行い、研修状況を共有し、問題点があれば話し合う。2回のうちの1回は学生・初期研修医部門の担当者が参加する。協力施設群で開かれている研修管理委員会に参加する場合もある。
当サポートシステムに興味のある学生の皆さんへ
上述のサポートシステムにより、協力施設にて初期臨床研修を行うことで同時に家庭医療・地域医療研修を行うことが出来ます。そのため、臨床研修病院を考える際の参考にしていただきたいと思っています。
→見学希望の方はこちらへ
初期臨床研修病院 研修責任者の方々へ
上述のサポートシステムについて、研修責任者の方々への要綱も作成いたしました。「北海道内臨床研修病院との協同による地域医療・家庭医療教育プログラム要綱」として、より詳細なサポート内容等を記載しております。こちらからPDF版でダウンロードできます。
|