【F2】教育「教育事例検討②-1(宮地先生)」 2020.11.17(柏﨑)

<内容>
 今回は、教育事例検討の2回目(前半組)でした。2人が、教育振り返り用のフォーマットに沿って、自分たちの実践を報告し、それに対してフェローが質問・コメントし、宮地先生が教育学的な観点からのコメント、解説を加える、という形式で進みました。
 教育の応用コースを選択したメンバーには、BEME(best evidence medical education)のための論文・テキスト検索のヒントも教えてもらいました(次回1月に論文発表の回があるので、そのための準備です)。

<学び>
①「他職種への教育事例」
〜他職種への教育ならではの難しさと、それを乗り越える工夫〜
  医学教育(医学生・初期研修医・後期研修医)では、ゴールも明確でそれに向けてのモチベーションもある。教育者・学習者関係も築きやすい。
  しかし、他職種への教育では、そもそも「教育者・学習者関係」になりにくいし、学習者のモチベーションも様々であるという難しさがある。
 今回の「なんでそんなに頑張れているの?」という質問は、PCCMのhealthを探る質問と似ている。それで学習者のモチベーションを把握できた。
 また、「非公式のauthority」が既に築かれていたから、教育者・学習者関係に築けた。

②「関西FM(HCFM姉妹プログラム)での後期研修医向け勉強会の教育計画書」
〜教育計画書を書く意味〜
 「教育計画書を先に書くと壮大な目標、立派な計画になる。でも、実際に講義スライドに落とし込もうとすると、時間の制約もあり目標や内容をよりシンプルにする必要が生じる。計画書の修正が必要になる。後で修正する後ろめたさもあるし、計画書が陳腐にも見えてくる」という声を受けて、「教育計画書を書く意味」はどこにあるのかという議論に。
 ・意味①「今回の教育のキモはどこか?」を探す
  →キモが決まってしまえば計画書から離れていい。そのキモを尖らせる作業は計画書と別に行う。
 ・意味②他者とディスカッションするため。

<感想>
 「他職種への教育」では、医学教育との類似点と相違点、さらにはPCCMとの共通点、という話題に発展しました。とあるものの見方(例えばPCCM)が、いろいろなところで活用できる、という面白さを発見しました。
 なんとなく「書くとなんかいい感じやなー」と感じていた「教育計画書」については、「キモを探すために書く」という明確な目的を指摘してもらいました。腑に落ちると同時に、今後はより効率的に計画書を活用できそうに思いました!
 
 次回は教育事例検討②-2(後半組)です。お楽しみに!!
 そして、1月には、今回の事例を踏まえた論文発表(教育応用コースのみ)もあります。これまたお楽しみに!!

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