肥満成人の非外科的介入での長期間の減量の維持

―文献名―
Long term maintenance of weight loss with non-surgical interventions in obese adults: systematic review and meta-analyses of randomised controlled trials. BMJ 2014;348:g2646 doi: 10.1136/bmj.g2646 (Published 14 May 2014)

―要約―
【目的】
肥満成人患者の減量の維持をサポートする方法を系統立ててレビューする
これらの介入の効果に対するエビデンスを評価する

【デザイン】
Systematic review with meta-analysis

【情報源】
Medline, PsycINFO, Embase, and the Cochrane Central Register of Controlled Trials.

【研究の選択】
研究は2014年1月まで確認されたもの。18歳以上の成人肥満で減量を維持するための介入を行い、5%以上の減量をフォローアップ期間の12ヶ月以上の長期間維持するという無作為試験

【研究データの評価と統合】
複数研究者が独立して、それぞれ研究を選別した。
研究の特徴、アウトカムが抜き出された。
Meta-analyses:分散逆数重み付け法と変量効果モデルを用いて、減量維持の介入効果を見積もった。
結果は95%信頼区間で体重の変化の平均値で表現された。

【結果】
45の研究に7,788人参加
食事、運動の両方に焦点をあてた行動療法の介入では、12ヶ月後に体重がコントロール群と比較して−1.56kgの平均値の差があった。
行動療法にオルリスタットを組み合わせて介入すると、12ヶ月後、プラセボと比較して−1.80kgの差が出た。しかし、すべてのオルリスタット研究群はプラセボ群と比較して高頻度で胃腸障害の副作用が出現した。オルリスタットの容量依存性も示された。120mgを1日3回投与した群(−2.34 kg, 95%信頼区間:−3.03 to −1.65)は、60mg、30mg投与群(−0.70 kg, 95%信頼区間:−1.92 to 0.52), P=0.02と比較してより高い減量維持効果がみられた。

【結論】
食事と運動の両方に焦点をあてた行動療法の介入は減量維持に対して、小さいが、重要な効果があることが示された。

【開催日】
2014年7月23日(水)