COVID迅速検査の陽性・陰性による、有症状から3ヶ月後に患者が報告した健康状態の比較

―文献名―
Association of Initial SARS-CoV-2 Test Positivity With Patient-Reported Well-being 3 Months After a Symptomatic Illness. JAMA Netw Open. 2022;5(12):e2244486.

―要約―
重要性
SARS-CoV-2感染後の長期的な後遺症は「より良い健康状態」に影響を与える可能性があるが、これまでにそんざいしている調査データは主に個々に分離した症状や医療利用についてのみである。

目的
SARS-CoV-2感染症検査で陽性もしくは陰性と判定された有症状成人の身体的、精神的、および社会的な健康状態に関する患者報告アウトカム(PRO)を比較すること。

デザイン、環境、参加者
本コホート研究は、進行中の多施設共同前向き縦断レジストリ研究(The Innovative Support for Patients With SARS-CoV-2 Infections Registry[INSPIRE])の中間解析として計画されたものである。
参加者は2020年12月11日から2021年9月10日まで登録され、FDA承認のSARS-CoV-2検査を受けた時点でSARS-CoV-2感染を示唆する急性症状を有する成人(18歳以上)の構成されている。
解析には、29項目のPatient-Reported Outcomes Measurement Information System(PROMIS-29;身体機能、不安、うつ、疲労、社会参加、睡眠障害、疼痛干渉など7つの下位尺度)およびPROMIS Short Form-Cognitive Function 8a尺度による質問からなるベースライン調査、および3ヵ月後の調査を完了した最初の1000人を含んだものである。

観察研究における暴露
登録時のSARS-CoV-2の状態(検査結果が陽性または陰性)

主要評価項目と測定法
COVID-19検査が陽性の被験者と陰性の被験者のPROMISスコアの平均値を、記述的および多変量回帰分析で比較した。
結果
1000人の参加者のうち、998人中406人(40.7%)が18~34歳、972人中644人(66.3%)が女性、984人中833人(84.7%)が非ヒスパニック、974人中685人(70.3%)が白人であった。

陽性群では712人中282人(39.6%)が,陰性群では275人中147人(53.5%)が,3か月後のフォローアップ時に身体的,精神的,社会的な健康状態のいずれかが持続的に悪いと報告した.

調整後,健康状態の改善については,社会参加に関してのみ,陽性群 vs陰性群で統計的・臨床的に大きかった(β = 3.32,95% CI,1.84-4.80,P < 0.001);他の健康状態の領域の変化は群間差はなかった. 陽性群における健康状態の改善は、18~34歳の参加者(例:社会参加:β=3.90、95%CI、1.75~6.05、P<0.001)および外来でCOVID-19検査を受けている参加者(例:社会参加:β=4.16、95%CI、2.12~6.20、P<0.001)に多くみられた。

結論・関連性
この研究では、COVID-19の陽性群と陰性群の参加者は、3ヵ月後のフォローアップで、身体的、精神的、または社会的な健康状態が持続的に不良であると報告した。臨床的に意味のある改善が見られる人もいたが、多くの人は3ヵ月後に中程度から重度の健康障害を報告した。これらの結果は、COVID-19の後遺症を検討する際に、COVID-19陰性者の対照群を含めて比較することの重要性を強調するものである。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳し,つつ加筆修正しました。

【開催日】2022年12月7日(水)